「ご夫婦の生活は質素ながらも豊かなものです」しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
ご夫婦の生活は質素ながらも豊かなものです
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映画「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」
(アシュリング・ウォルシュ監督)から。
物語としては、主人公は、カナダの女性画家モード・ルイス。
だけど、もしかしたらそれを支えた「夫」かもしれないな、
そんな気持ちを感じて観終わった。
彼女の魅力に気付き、厳しい言葉を吐きながらも、
いつも寄り添っていたのは「夫」(エベレット)だった。
一所懸命に絵を描いている彼女を見つめながら、
「掃除はしてやる、今日だけだぞ」と掃除をするシーンはいい。
彼女も、それを承知で「・・・わかってる」と静かに喜ぶ。
そして、2人で自分たちのことを「靴下」に例える会話がある。
「1組の古い靴下みたいね。片方が伸びてヨロヨロで」
「もう片方は穴だらけ、色も灰色に」
「あなたは真っ白なコットンよ」
「じゃお前はロイヤルブルーだ。それか、カナリヤ色」
このお互いを認め合う関係は、ニュースでも伝えられた。
「ご夫婦の生活は質素ながらも豊かなものです」
まさしく、そのとおり、と拍手を送りたくなった。
その後、彼女に訪れるどんな名声や評価よりも、
「私はあなたと暮らすのが幸せ。幸せよ」のワンフレーズが
輝いていた気がする。
物語冒頭「私を雇って!」と哀願するシーンが始まりだったな。
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