劇場公開日 2018年3月3日

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「二人の生活」しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス ROKUxさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5二人の生活

2018年4月28日
iPhoneアプリから投稿

モードがエベレットの家に「転がり込む」ところから物語はスタートする。生まれつき障害のあるモードと性格的に偏りのあるエベレットが、出会ってから死別するまでの物語。モードに絵の才能があったことから巻き起こる騒動は副次的なことに過ぎない。
夫婦はずっと小さな小屋で暮らした。電気もガスもない生活を、たぶん二人は不幸だとは感じていなかったのではないか。
トラブルのない人生などない。その過程の中でどれだけ幸せを感じることができるか、幸福だと思える瞬間がどれだけあるかが、その人にとっての人生の価値を決めるのではないか。
モードにとって絵を描く行為そのものが喜びであったこと、エベレットがそんな彼女を受け入れたこと。そこに、凡庸なわれわれでも幸福な人生を送れるヒントがある。

ROKUx