世界でいちばん美しい村のレビュー・感想・評価
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学校は生活を楽にする為に通う所。この映画の中で少年が語っている。
ブータン山の教室 だったか?
に似ている。もっとも、こちらはドキュメンタリーだから。
でも、なんか演出を加えているんじゃないかなぁ。エンドロールにヘリコプターとか出てくるが、本編では全く登場しない。影も形も無い。
また、アシュバドルの家族と言いながら、プラムに偏っている。
カワイイ子だから、彼女の仕草で、癒やしているのだろうと思う。純真無垢な女の子だから、仕方ないが。
だから、世界一美しいとは、人間の心のことなのでしょうね。彼女もその一人なのはいうまでもない。
美しき心の持ち主達の復興を願うのだが、原発が無いから、復興も早いと思う。
学校は生活を楽にするためとこの映画の中で少年が語っている。学校で幸せがどういったものか語り、みんなで絆を深めなくとも、生活自体が幸せ。家族の絆は元々深い。だから、学校は単に知識を習う所。
災害報道と紀行撮影を合体した稀有なドキュメント
ネパール大地震の惨状は本作で初めて知った、調べてみたらラプラック村だけでなく孤立した村落は300ともいわれている。各国から救助隊が派遣されたが空港はカトマンズにしかなく到着しても山岳地帯への道路は地滑りで寸断されてたどり着けない状態だったと言う、にもかかわらずネパール政府は4日後には救助隊の追加派遣を拒んだと言う。政府も相当の混乱状況にあり外国への対応に人員を割く余裕が無かったのかもしれない。そんな中、報道カメラマン出身の石川梵監督はよく村へ入ったと思う。ドキュメンタリー制作は復興のきざしが見えてから思いついたのだろうが心の傷がまだ癒えていない人々のインタビューを撮るのはさぞ辛かったろう。
カメラは無邪気にはしゃぐ子供たちや家族、献身的な村唯一の看護師の活動を軸に村人に寄り添います。タイトルの「世界でいちばん美しい村」は風光明媚な山岳風景ばかりでなく村人の温かい家族愛や郷土愛への賞賛なのでしょう。
石川監督は自身の名に梵とあるように宗教儀式に関心が高かったのでしょう、梵教の葬儀や祭にも尺を割いている。ただ、山羊の生贄や舞踊りが出てくると自分の中でネパールとの距離感が急に変わったような気がした。
宗教は阿片であるとのマルクスの指摘があるが古代人は過酷な生活に耐える為の便法として壮大なフィクションを編み出したのだろう。貧しい家では山羊の代わりにきゅうりを使うとあったが見掛けは日本のお盆の精霊馬そっくり、元はご先祖の霊の乗りものではなく生贄だったのか・・・。
地震国日本なので明日は我が身かもとは思いつつも文明の恩恵にどっぷり浸っている身としては、ラプラックの村人のように逞しくサバイバルすることは不可能かもしれない、ただ、だからといって今更、薪やランプの生活に戻るのは難しい。
災害報道と紀行撮影を合体した稀有なドキュメント作品だが正直、考えさせられることも多かった。
日本人が忘れたものがある
大地震の被害を受けたネパールの山奥にある村
大切なのは家族
一緒にいられる時間が幸せ
自由を求めて便利になった日本
便利になったけど
さらに不自由になり
笑顔を失い
幸せが感じられなくなっている
日本人が忘れたものがある
日本人が捨てたものがある
ピンチの後に取り戻すチャンスあり
悲しみの後に幸せがあっても良い
子どもたちがキラキラ笑う
子どもたちがキラキラ笑っている。さっき泣いても、もう笑っている。おそらく子どもたちは、一日に何百回も笑うのだろう。プナムもアシュバドルも、こころのうちから湧き上がる幸福感に揺すられ、笑いが溢れて仕方がないかのように、キラキラ笑う。両親や姉妹兄弟から、深く愛されて満ち足りているからだろう。そしてその笑顔や笑い声が、まわりの大人たちを幸せにしてくれる。映画を見ている私達にも、その幸せを分けてくれる。 子どもたちの笑い声が絶えない家は、この世で最も幸福な家だろう。私たち大人は、全ての子供が、一日に何百回も笑えるように、この世界を守っていかなければならないのだと強く思う。
非常に美しい映画である。映像も音楽も、静謐であるのに凛と張り詰めていて、内なる強い力を感じる。また、祭りの時に、ボラムキャ一家が「Resham Firiri」を歌ってくれる。ネパールでは、まだ女性の地位が低く、この有名な歌も男性ボーカルのものばかりだが、映画の中ではプナムの可愛らしい声が響いて好ましい。ネパールの女性の識字率を上げ、少しでも女性の地位が向上するように、この映画を見た人が「プナム基金」に賛同し協力してくださることを心から希望します。
大画面で大いなる存在としてのヒマラヤがリアルに。
見るのは2回目ですが、東劇の時と違い、いっそうの大画面にまるでヒマラヤがそこにあるかのような臨場感が伝わってきた。
自分はドローンを操縦するので、ドローンが多用されているシーン、たとえば、崖の上の蜂蜜採りなどの撮影方法には驚いた。あれはヘリコプターでは絶対に撮れない映像。
ただ、そんなことを超えて、村人の生き方が素晴らしい。家族の絆、助け合う村人たち。大自然とともに生きる人々の姿が心を打つ。
トークイベントの、「本当の幸せとは何か」という言葉が胸に刺さった。
映画は中身だけを感じればいいもの
映画は好きだし、たまにいいドキュメンタリーに出会うと、とっても嬉しいのです。偶然タイミングがあったので拝見しました。
残念ながら、割と早めからすごく眠くなって、あとで疲れてたのかなと思いましたが、この映画のタイトルにも現れてるように、どこかで作り手の自画自賛を先に感じてしまって、どうにも感動にまで至りませんでした。
撮影地の村や人々はもちろんいいのでしょうけれど、撮った期間が、実際かけたという時間より、すごく短い気がしました。つまり、ドキュメントとしてはなんとなく、人との距離がおかれてる様な、妙な気がしたのです。
監督のトークを見て、村の人々への強い愛情は感じられましたが、ゆえに、というのが正直な感想でした。
映画はやはり、その中身だけを各々が感じればいいのでしょう。
観る人に語りかけるステキな映画です
心地よい優しい感動と懐かしい想いを与えてくれる108分の映像…
様々な場面で映像は僕らに何度もなんども想いを馳せる時間を与えてくれた…まるで1枚の写真に惹き込まれた止まった時間のように…
家族、村人たちの笑顔が続く中で、最後のお別れの儀式に天に向かって去っていく亡くなった村人たちの眼を撮らえた場面、いつも笑顔で元気なプナムが父の手に抱かれた時の心の中に秘めた顔、いろんな場面でなんども熱いものもこみ上げてくる…
…村人たちが家族、祈りを通して幸せと哀しみを含めて前へ進む姿を大地の眼が僕らに語りかけてくれる…
この映画を観た方々はプナム、アシュバドル、その家族、そしてラプラックの人々が震災の後、今頃どうしているのだろう、きっと映画の中のような僕らが心の底でどこか羨むようなそんな暮らしを今もしているのだろうなぁ、と思うだろう…そしてこの映画はきっとそんなことを感じさせてくれて、僕らの心の中にずっとこの村を優しく見続けていくために作られたのだろう…
世界中のたくさんの人に是非観て欲しいと思わせてしまう、そんな素晴らしい映画でした。
観ました
題材は素晴らしいと思いました。メディアではあまり取り上げられない部分を取り上げているので。
ですが、私にはどうしても理解ができませんでした。
主題がどこだったのか不明瞭になるほど、様々なシーンが入り乱れているように感じました。そして、このようなドキュメンタリーに必需であるかのような子供の輝かしい笑顔やラストの希望を感じさせるような場面。それらの根源や、村にある潜在的な問題には軽く触れる程度で突然綺麗にカーテンを引いたような。
そのせいか、所々にある どうですか?美しいでしょう?と言わんばかりのショットがすごく違和感を感じました。また、こんな支援をしましたよ、という報告にも。誰のためのドキュメンタリーなのかな、とすこし感じました。
ですが、メディアに取り上げられるものが全てではないと教えられ、そういった事柄をもう一度考え、理解するきっかけとなったので感謝いたします。
ラプラック村の人達のいきいきとした美しさ
ネパール大地震で大変な被害を受けたラプラック村、そこで地に足をつけて生きる村の人たちが本当に美しい
子供たちの生き生きした表情、お兄ちゃんの手拍子で踊る妹、お父さんのごっつい手の中のプナン
美しさに涙が流れ、そして何を大事に生きたいかを考えさせられる
再上映決定!宣伝広げます。
東京上映最終日。
間に合ってよかった。
ただ、年度始めのくたくたなときにギリギリセーフで飛び込んだものだから、連日の疲れに勝てなかった。
睡魔に襲われ、意識がない時間がどれくらいあったのだろう。
ああ、勿体無い!
ほとんどの方のレビューが高評価だったのに、自分だけ置いてきぼりを食らった感じがして悔しいです。
ただ救いがあります。
今日の監督の舞台挨拶で、新宿ピカデリーで1日だけ再上映されるとのことでした。
4月18日です。
監督の石川梵さんは勿論のこと、ナレーションの倍賞千恵子さんやエンディングテーマを歌った はなおと の二人も再び来てくれるそうです。
真の幸せとは
ネパールの村を襲った未曾有の大地震。最愛の夫を亡くした看護師ヤムクマリの「神も仏もない」という言葉がすべてを物語っていました。劣悪な環境の避難生活の中、自分たちのことよりまず人のことを思いやる村人たち、子供たちの澄んで輝く瞳の美しさに衝撃を受け言葉を失い涙が止まりませんでした。自然への畏敬、だからこそ互いを敬い、強い絆で結ばれて生きてきた方々。ヤヌクマリが村人たちに癒されて立ち直っていく過程に心からの感動を覚えました。天使プナムのくったくのない笑顔、キラキラ輝く瞳、人を気遣う優しい心。兄ジルバドルの責任感に満ちた顔、姉アシュパニの弟妹を思いやる優しい笑顔。この映画の登場人物は奇跡に満ちていました。そんな村人をファインダー越しに見つめる石川監督もまた澄んだ美しい瞳の持ち主でいらして、その人間的な大きさに圧倒されました。物質的な欲望に満たされた現代社会に生きる私たちに真の幸せとは何かということを突き付けられた気がしています。ぜひ多くの方に見ていただきたいと思います。そして、プナムやアシュパニのような少女たちが将来に希望をもって生きられるように支援していきたいと思っています。
ココロがキレイに洗われる
2年前、2015年4月25日に発災したネパール大地震。
当初は報道カメラマンとして現地に入り、東日本大震災の時の光景がオーバラップした惨状を見て、すぐさま支援のための活動を始めた石川梵さん。
そして、現地を離れる時にラプラック村の人びとに伝えた約束。
その約束を果たすために作られたのがこの映画です。
だからこそ、カメラを通して観る監督の眼差しは、優しく慈愛に満ち満ちています。
震源地近くにあって、とてつもない逆境と過酷な自然の中にあっても、強く前向きに生きるラプラック村の人びと...。
いったい何故、
こんなにキレイで透き通った鮮やかな笑顔になれるのだろう...。
初めてこの映像を観たとき、
そう思いました。
自然と人とをつなぐもの。
家族やご先祖様や、友達を思う温かいココロ。
深く透きとおった祈り。
生きるチカラの輝き。
日々のくらしに追われる中で、忘れてきてしまったもの、失ってきてしまったもの、ほんとうに大切なものを、思い出させてくれる。気づかせてくれる。
見終わった時、すっかりと、ココロがキレイに洗われていることに気づきました。
ラプラック村の人びとに、またすぐに会いにいきたくなり、何度も何度も、観に行っています。
PS.
エンドロールに流れる*はなおと*の歌う歌で、すっかり浄化されました
世界で一番美しいドキュメンタリー
できればずっとその世界に浸っていたいと思うほどに、美しいドキュメンタリー映画だ。震災後のネパール、ラプラック村の人たちの営みが鮮やかに映し出される。子供らの透き通った目、兄妹でじゃれ合う姿、誰にも渡すまいというように父の手を握りしめる少女。全てのシーンが心の琴線に触れっぱなしで、見終わった後、何度も何度も彼らに想いを馳せていた。
「土地に紐付くこと」「自然と対峙する環境でこそ祭事が多い」敬意を持って、美しい自然の中の美しい村の人たちの今を、遠い日本から祈る。
人生にとって大切なものは・・・
苦境に陥った時にいかに生きるべきか、人間が生きる上で大切なものは何か、はたまた自分はどう生きるべきか、まで考えさせられる映画です。映画はそのヒントとして、家族や地域の絆、宗教や風習へのこだわりを描いており、実際、映画の舞台となったラブラック村の人々は、大震災に遭いながらも、これらを心の拠り処に、たくましく楽しく生きていて、次第に「世界でいちばん美しい村」が見えてきます。
とは言え、自分の人生は自分で決めるしかない、という厳しい一面も紹介しています。ラブラック村は土砂崩れの危険があり、他地域に移住することを迫られています。身の安全を考えれば移住すべきでしょうが、あるお年寄りはインタビューの中で「自分はここでしか生きられない。先祖代々ここで農民として暮らしてきた」と語っています。それもよくわかります。また、映画の冒頭では、命がけで崖に登ってハチの巣を取り、はちみつを絞る仕事をする青年は「自分たちは昔からこの地に住む神に守られているから、この仕事は危険ではない」とも語っていました。強制移住とならない限り、彼らの一部はこの地に残るのかもれません。
上映後の対談で、石川梵監督と賠償千恵子さんとのトークが大変面白かった。石川監督のこの映画にかける情熱、ラブラック村への熱い想いが伝わってきました。賠償千恵子さんは、大女優なのに物腰が控えめで丁寧、それでいて監督をサポートすべく、映画を宣伝されたり、対談では監督から面白い話をさりげなく聞き出したり、さすがでした。
一流の写真家ならではの映像美
2015年に発生したネパール大地震の震源地の程近く、ヒマラヤ山岳地帯の標高3千m近い場所にあるラプラック村の人々が、復興へと向かって一歩一歩、逞しく生きていく姿が丁寧に丁寧に描かれています。
一流の写真家が映画を制作するとこんな絵になるのかと思わずにはいられないほど、どこまでも美しい映像でした。メガネもかけていないのにまるで3Dの映像をみているかのように奥行きが感じられました。自然の厳しさや崇高さ、人々の表情の豊かさを捉える画面の切り取り方など、写真家ならではのものではないかと思います。
ラストのエンドロールではゾクゾクと鳥肌が立ってしまいましたが、エンドロールが終わり、劇場の灯りがつくまで誰一人として席を立たない、そんな映画がいったいどれだけあるでしょうか?
決して裕福とはいえず、辛いこと、悲しいこと、大変なことがいっぱいいっぱいあるにも関わらず、自然の恵みに感謝し、神に感謝し、家族や隣人に感謝し、日々、笑顔で生きている人々の姿に、本当の人間の幸せって一体なんなんだろうかと、ふと考えさせられてしまいました。
登場人物の圧倒的な存在感!
一言では表しきれない感情と共に登場人物が迫ってきます。石川梵氏は著名な写真家として活躍されていますが、今回が初の映画作品との事。しかしそのアプローチは正に写真家ならではで、じっくりと時間を掛けて信頼関係を築き、対象との心の距離を縮めています。そこから撮影を進めたインタビュー映像や人々の表情は、疑いを挟む余地の無い正にドキュメント。登場人物の、そして人間の本質にズバッと入る映像は写真家だからこそのもので、更に劇中のどのシーンを静止画にしても写真作品として成立する程の上質な作品です。上映後石川氏のトークイベントがあり、石川氏の目指すものは映画作品の先の復興である事も強く伝わってきました。劇中では多くの祈りのシーンが登場します。映画とトークを拝見し終え、そしてこの映画自体が祈りである事に気が付きました。
日本人はいったい何を目指しているのだろう。誘い合わせた母も涙と共に感動を語っていました。年代を越え、また映像のプロアマを問わずお奨めできる作品です。
病んだ心を癒す映画
素晴らしい作品でした。
全ての日本人が観るべき、
と思うほど。
2015年ネパール大地震。
約9000名の犠牲者。
壊滅的な被害を被ったラプラック村。
気づいたら、故郷、陸前高田と重ねて観ている自分がいた。
そこに住む人々は、
ただただ優しく、
家族を大切にし、
お互いを支え合い暮らしていた。
大切な人を失った悲しみは確かにあれど、
癒されない悲しみを共に背負い合い、
前進しようと力を絞り出す。
大人も子供のような純粋な瞳と心を持っていて、
大自然の前に謙り共存していた。
先祖を大切にし、神に祈り、
非常にたくましく勇敢に生きていた。
人間って、本来こういう生き方だったんじゃないか、、、
今の日本人に欠けてるもの、
失くしてしまった感覚、
昔はあったのに、
どこかに落としてきてしまった大切な心。
戦後70年が過ぎ、日本は敗戦から見事に復活。生活は豊かになり、得たものは多い。
反面、何か大切なモノを忘れてはしないかと感じていた。
この映画のおかげで、その端切れを見つけられたような気がします。
石川梵監督に感謝。
素晴らしいエンディングを歌う
*はなおと*にも感謝。
エンディング「んだなはん」は、名曲。
岩手の方言で、
「そうだよね」という意味だそう。
素朴で優しい美しい声と音が、ラプラック村の人々と見事に重なる。
もともとは東日本大震災があって作られた日本語の曲だそうな。
日本語バージョンもかなりオススメ。お気に入りとなりました。
ピュアな思いにさせてくれます
監督の行動力&想いが、ラプラックの人たちに通じたからこそ出来た作品。全編を通じて、その通じ合った心の交流が描かれています。
うその無い気持ち、きれいな瞳、美しい景色・・・どれをとってもピュアな気持ちにさせてくれます。
行動を起こせば おのずと 良い出会いがあり、その出会いが、自分の家族や大切な人のことを より一層 思い出させてくれます。
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