「シーザーに学ぶ」猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー) おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
シーザーに学ぶ
本作でも猿と人間の戦いを描いていますが、平和に暮らしたいだけのエイプたちを襲う人間の残忍さに、何度も胸を締め付けられるようでした。人間の側にも理由があるのはわかりますが、やはり納得できません。不安や恐怖を暴力で振り払おうとする思考は、短絡的ですが、現実社会では支配的な考え方かもしれません。そんな中、怒りと憎しみの連鎖を断ち切ろうとするシーザーに尊敬の念を禁じ得ません。
こんなふうにエイプたちに感情移入できるのも、その心情が表情や細かな動きからしっかりと伝わってくるからです。もはや実在するとしか思えないエイプたちの映像は圧巻です。昔テレビで見た「猿の惑星」は着ぐるみと特殊メイクだったことを思うと、人の創造力はすばらしいなと感じます。人間の知恵と技術を決して間違った方向に使ってほしくないと改めて思いました。
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