「カーツ大佐!?」猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー) snake666さんの映画レビュー(感想・評価)
カーツ大佐!?
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リブート版でのこれまでの2作は物語の導入部であったわけなので、本作でやっとストーリーが進み、観たかった猿の惑星の魅力がようやく本領発揮された感じだ。
人間vs猿のただのドンパチ映画だったらガッカリだなと思っていたが、そんな不安を大きくかき消してくれる程の物語の「深み」やドラマ性を前面に出してきてくれて見応え満点だった。
オリジナル1作目に登場した口の聞けない人間達がいかにしてそうなってしまったのかを想像させるような展開があり、これこそをまさに本作の物語の軸としたあたりが、単なるノスタルジーではなくそれを活かして新たな世界観を生み出していることに成功している。
テイラーとのツーショットでお馴染みの女性ノバの幼少期であることを想像させる女の子の登場等にもわざとらしくないあたりが好感もてた。
しかし終始ニヤついてしまったのは、ウッディハレルソン演じる大佐が「地獄の黙示録」のカーツ大佐を崇拝してるのではと思わせるキャラ設定。
挙句の果てに脱獄ルートの壁に「猿の黙示録」なんて落書きもあったりとちょっとこの辺は個人的には楽しく観ていたポイントだった。
いずれにしても、人類はいかに愚かで無力であるかを痛切に訴えかけてくるのは本来オリジナル猿の惑星シリーズの根底に根ざしたテーマであり、リブート版3作目でようやくそれを痛感できる力作だった。
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