「忘れたはずの過去に復讐される」ノクターナル・アニマルズ とえさんの映画レビュー(感想・評価)
忘れたはずの過去に復讐される
これはかなりの衝撃作だった
映画を観終わった後、息が苦しくなって、自分の気持ちをなだめるのに必死だった
人生経験のない若さから生まれる無邪気さは、それはそれで素晴らしいけれど、時には恐ろしい残酷さをはらみ、自分が犯した罪に気付かないまま大人になる
いや、気付きながらも、それを心の奥底に封印し「何もなかった」かのように人生を歩む
そしていつの日か、自分がもっとも嫌っていた人種へと成長していることに気づく
これは、自分が過去に手放した幸せからの逆襲である。
キッチリと蓋をして、封印したつもりでも、人は過去に犯した罪から思わぬ方法で復讐される
そして、その罪を背負い、一生眠れない夜を過ごすことになる
目の前にいる人の財力や地位を取り除いたら、一体何が残るのか
じっくりと考えたい映画だった
それにしても、衝撃作だった
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