劇場公開日 2017年5月13日

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マンチェスター・バイ・ザ・シーのレビュー・感想・評価

全308件中、1~20件目を表示

4.0悲しみ苦しみはそのまま

2025年6月28日
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毎朝目が覚めてすぐに思い浮かぶ人生の苦しみや悲しみ。それを乗り越える必要はない。目を逸らしたっていい。だってそれらは結局、自分と切り離す事は出来ないのだから。日々心が壊れる寸前のところで持ち堪えいる。だから些細な事で感情は爆発して時に他人を傷つけ、いつまでも自分をも傷つけ続ける。そして時には誰かの言葉で救われる事もある。でもそれは束の間。
だからやっぱり乗り越えられなくてもいい。
この映画はそう語りかけている気がした。

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ychiren

5.0誰にも理解してもらわないでいいという覚悟。

2017年6月30日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

主人公のリーも、甥のパトリックも、いうなればとてつもない悲劇の当事者なのだが、他人の理解や共感を欲していない。わかるよ、辛かったね、なんて言葉をお互いに発することもない。そんな言葉が、自分たちの思いとは関係のないと本能的にわかっているかのごとく。

だから本作は、周囲の善意の人たちとの温度差の物語とも言える。みんなは悲劇に一方的に肩入れし、感傷の一部になりたいと望んでいる節さえある。意地悪な言い方をすれば、リーやパトリックに乗っかって悲劇がもたらすドラマを味わいたいのだ。

そしてその温度差や落差から生じるズレが、随所で笑いを呼び起こす。悲しいシチュエーションであっても可笑しさは伴うことができるし、その逆もまたしかり。悲劇と喜劇が相反するものではないと、凄まじい説得力で伝えてくれる傑作だと思う。

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村山章

5.0ゆっくりと哀しみを超え、心に灯火をもたらす傑作

2017年5月31日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

冒頭、仏頂面で口下手なケイシー・アフレックを目にした時、これまで幾つもの映画で見慣れてきた、まさしく「彼ならでは」の演技のように思えた。しかし時を重ねるごとに印象は変わっていく。特に中盤の決定的な場面を過ぎると、彼がこれまでと同じように喋り、同じように俯いているだけでもう、涙がこみ上げ胸が締め付けられてたまらなくなる。

本作は二つの言い知れぬ悲劇と、そこからの再生を描く物語。全編にわたって深い悲しみが横たわるが、と同時に、ところどころに密やかなユーモアを忍びこませ、そのトッピングが時に哀しみをより痛切なものとし、また時に咽び泣く魂を微かな光で包み込み優しく昇華させていく。このロナーガン監督によるため息がこぼれるほどのタッチが観る者を引きつけ、我々の目線を叔父と甥、二人の行き着く先の風景にまでじっと付き添わせる。これは哀しみをゆっくりと超えていく映画。そうやって心に灯火をもたらす秀作だ。

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牛津厚信

5.0見事な構成、ケイシーの繊細な演技

2017年5月19日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

リーが現在体験することと、過去に経験したこと=記憶を交互に描く構成が、驚くほど緻密であると同時に有機的だ。兄の訃報を受け帰郷するリー。提示される過去は、幸福な時期も確かにあったことをうかがわせる。一体どんな転機を経て、感情を殺し他人を拒絶して生きる現在に至ったのか。徐々に明かされる過程がスリリングであり、切なさを否応なくかき立てる。

この映画が改めて認識させるのは、「自我」が記憶の集積にほかならないこと。リーの人生をたどり疑似体験する行為は、観客自身の人生をアップデートするほどの力を秘めている。

結果論ではあるが、リー役がマット・デイモンからケイシー・アフレックに代わったのも成功要因だろう。デイモンの顔立ちや表情は善人、陽気、楽天的、武骨なキャラには向くが、リーの罪悪感、喪失、悔恨、諦念といった複雑な感情は、ケイシーの繊細な演技とニュートラルに整ったルックスでこそ効果的に表現できた。

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高森郁哉

4.0止まった時間が動き出す瞬間

2017年5月15日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

知的

過去に犯した罪の大きさ故に、その瞬間から時間も風景も感情も停止してしまったかのような男の状況を、監督は史上稀に見る大胆かつ巧みなカットバックと、同じ色彩を湛えたまま波に揺れる港町の情景を使って観客に伝えようとする。人はあまりに強い衝撃を受けると、そこから一歩も抜け出せないまま、ひたすらぼんやりと時を過ごすこともある。これほどリアルな時間の演出がかつてあっただろうかと思う。だからこそ、止まった時間が少し動く気配を見せる幕切れに感動と歓びが伴うのだ。何も起こらないのではない。時が徐々に稼働しようとするかすかな変化に心をそば立たせよう。

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清藤秀人

3.5切なすぎます

2025年10月11日
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良い映画ですがちょっと長すぎます。ミシェル・ウィリアムズは相変わらず綺麗でした。

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ジョニーデブ

3.5イギリスのマンチェスターじゃなかった

2025年9月30日
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鑑賞方法:DVD/BD
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SING SING

3.5乗り越えられない経験を受け入れること

2025年9月7日
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KQ

4.5刺さった

2025年6月15日
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鑑賞方法:VOD

取り返しのつかない悲劇に胸が苦しくなった。

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ゆうき

3.0ローカルながらも絵になる景色と独特なテンポが観どころ

2025年4月10日
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鑑賞方法:VOD

第89回アカデミー賞6部門ノミネートで主演男優賞と脚本賞受賞ということでずっと気になっていたのだが、なかなか機会に恵まれず今頃になってやっと鑑賞。
マンチェスター・バイ・ザ・シーがまさかの地名だったとは衝撃の事実(笑)
ローカルながらも絵になる景色を澄んだ映像で包みながら、少しコミカルめいた独特なテンポで淡々と進んでいくあたりは映画としての評価は当然高いだろう。重いテーマを時折不謹慎と感じるほど明るく描く力量は十分脚本賞に値する。
ただし、個人的にはアカデミー男優賞受賞のケイシー・アフレックの演技は正直ピンとこなかった。苦悩が苦悩だけでしか伝わらず、ひたすら重苦しく感じるだけ。兄のベンと比べる訳ではないのだが少々物足りなく、その影響でよく練られたストーリーも深みを感じることができなかった。
良い作品だとは思うのだが、良い視点で観れなかったのはとても残念だ。

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いけい

4.5ケイシーの演技

2025年3月30日
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主人公リーの壊れた心が、胸の痛みが随所から伝わってくる。 甥っ子と慰め合うでもなく声を掛け合うでもない交流が好き。定期的に視聴したくなる作品で7年ぶりに観たが また号泣。

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kou

0.5クソ映画ではないでしょうか?

2024年7月15日
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一体この映画は 何を描いているのでしょうか? 身近な人が死んでしまって 無気力になった人を描きたいだけだったのでしょうか? ただただ 長く、いわゆる拷問のような映画でした。しかも 写真がデジタルで全然 美しくありません。 葬式のとこだけはちょっと美しく撮れてましたけどね。

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KIDOLOHKEN

5.0自らの過ちを背負い続ける男のささやかな再生を描く感動作

2024年4月21日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

幸せ

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SENKEN

5.0しょっぱなからトイレの気持ち悪いシーンを入れるな

2024年2月17日
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昔からよくある映画って感じの映画でした(最近は普通の映画が少なくなってる)。問題点は映画の冒頭に気持ち悪いトイレのシーンがあります。映画にそんなシーンいらないですわ。もうちょっと製作者は頭使えっておもう。

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関学にチー牛はおらんのんじゃ

4.5乗り越えられない

2023年11月27日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

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カズユキ

4.0辛いと叫ばなくても背中からにじむ

2023年6月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

甥の面倒を見るためとはいえなぜそこまで
帰省したくないのかの理由が徐々に明らかになる。
あまりにも、一人が抱える過去の傷としては
重すぎる。
むしろ良く自殺せずに生きてきたなと思うくらいだ。

父を亡くしたばかりの甥っ子も
人懐っこいタイプでもなく。
そんな二人が果たして近づくのかなあと心配になる。

甥と叔父の距離感がなんとも微妙で、
例えばこれが女同士なら
もっとハグしたり寄り添ったりと
わかりやすいだろうけれども、
どこかテリトリーをけん制し合うような
雰囲気もあるのが面白い。

はっきりとわかりやすくはないけども
空さえ見てないんじゃないかという男が
少しずつ光を見るようになったんだなと
そっと見守る映画だ。
傷をいやしていくのは時間とやはり人なのだな。
人間愛のある作品。

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ひよこまめぞう

5.0人生

2023年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

人間が生きて行くというのはこういうものだよなぁ。数々の出来事は乗り越えられるはずもなく、過去の記憶と景色は色褪せない。人間の内面をこんなにも繊細に描く作品を見たことがない。

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よしたか

4.0孤独と向き合う自分

2023年3月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

兄の訃報の知らせで故郷の
ニューイングランドの港町に戻って来た
リー、ケイシー・アフレック
遺言を聞いて甥のパトリックの後見人となり
過去の悲劇と向き合い、乗り越えられない壁にぶつかりながら懸命に生きようとする姿がありました。
港町を囲む静かな波音、海鳥が空を飛ぶ
美しい情景、大事な人を喪失して哀しみに暮れながら、人間は完璧ではないことを
優しく諭してくれたストーリーでした。

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美紅

4.5賛否あるのは理解できるが、私は好き

2022年12月29日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

幸せ

全編を通じて、「風景」というか、
「情景」というべきか、空、海、街が丁寧に描かれる。

主人公であるリーの現在と、過去の回想が巧みに編み込まれながら、過去の屈託ないリーと、現在の屈折したリーを対比させていく。

リーの兄、兄の主治医、甥、義姉、元妻、兄の仕事仲間、甥のガールフレンド、、、、
多彩な登場人物たちが、いわゆる「ちょい役」に至るまで、実に丁寧に描写されている。
ゆえに、映画全体があたかもドキュメンタリーのようなリアリティを持つことになっている。

キャスティングも素晴らしい。

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Haihai

4.0かなしい

2022年9月14日
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