「英国版子連れ狼(笑)」ワイルド・スピード ICE BREAK pipiさんの映画レビュー(感想・評価)
英国版子連れ狼(笑)
冒頭、ハバナでのレースはとても良かったと思う。(ポール・ウォーカーを意識しての事だったそうだから、もしポールが健在ならストリートレースは使われなかったかもしれないな)
ローマンとテズのシーンはシリーズ通して大体いつも良い感じである。
前作からのカート・ラッセルの起用で締まるところは締まり、ユニバーサルの意向通りスパイアクション(っぽい)ものに様変わりしたね。
だけどその分、戦闘のプロフェッショナル集団に対して、特別なトレーニングを積んでるわけでもないドムファミリーの格闘能力が高すぎるのが違和感なんだなぁ。「運転」は彼らの十八番だけど、警察やら軍隊やらのエリート中のエリート達で構成される秘密諜報員や防諜特別捜査官と対等以上に闘えるってどーゆーことw
撮影現場におけるヴィン・ディーゼルに慢心の影が出てきたのか、ドゥエイン・ジョンソンとの不仲説が浮上した本作。
リトル・ノーバディはブライアンの穴埋め、後釜的な配役かな?と思ったり、レティと並び立たせることの出来ないエレナを無常に消し過ぎだろー!と思ったり。(消すくらいならユーロミッションでそのままサヨナラにすれば良かったのに。扱い酷すぎないか?)
「ファミリー」って強調してる割には、都合の悪くなったキャラは簡単に殺して退場だし、人気の出そうなキャラはすぐに過去改変して辻褄合わせに走るし。
心の中にモヤモヤが溜まっていって少しもスッキリと見られないんだなぁ。
前作であれだけ強面で冷酷非情なデッカードを演じたジェイソン・ステイサムが私生活では奥さんと一緒にスーパーへショッピングに行くような家庭的な夫だというギャップで人気急上昇だったらしいが、本作で赤ちゃんを守りながら気配り満載の戦闘シーンはそういう私人としてのステイサムのキャラクターを敢えて活かした演出なのかな?と考えてしまった(笑)
本作中の好きなシーンの一つかな。でも、ハンの事はもういいの?今後のシリーズでまた過去改変くるかな、と斜に構えてしまう。
車で印象に残ったのはサイファーの初登場シーン。あれってランクルの40(ヨンマル)だよね、懐かしいー。(キューバの3台が古過ぎて、40ですら新しく見えるがw)
プリムスのドム捕獲では「やっぱりひっくり返すんだなぁ」の思いを強めたしw(次々とひっくり返されるファミリー。そして自分もひっくり返されるドム(笑))
ローマンのムルシエラゴは笑ったー。
(気持ちはわかる。乗りたくなるよねっw)
気になって調べたらムルシエラゴが履けるスタッドレス、ちゃんとあるじゃん?ピレリで4本25万円弱?
ローマンだけどーして履き替えてないの?イジメか(笑)
氷上の緊迫感ある戦闘のはずが、ローマンのおかげですっかりコメディだよ。
リトルノーバディがBRZやインプ、、、じゃなかったWRXってのはブライアン後釜役の確証になるね。
アクションの荒唐無稽さ、物語の薄さは週刊誌の少年漫画とほぼ同等。中高生でMEGA MAX以降のワイスピに出会ったならば、強い影響を受ける大好きな映画になる事だろう。
まぁ、少年少女のうちにこーゆーアクション映画を経験しておくに越したことはないでしょう。少年期の通過儀礼かな。