劇場公開日 2017年8月18日

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「乙女心は真実をはぐらかす。ノスタルジック的映画。」打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0乙女心は真実をはぐらかす。ノスタルジック的映画。

2020年5月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

萌える

夏休み、母親の再婚で転校を余儀なくされたなずなが花火大会に同級生を誘う。
しかし、なずなは花火大会の他にもう一つ事情を抱え母親に連れ戻されてしまう。
もう1人の主人公:典道が「もしも、花火大会の1日がこうであるならば」と違う未来を考えた時、不思議な球によりその想像した世界を体験する話。

TVドラマ奥菜恵主演版は観た事ありますが、あまり良く覚えていない😅w
たしか、恋話よりかは行動重視のifじゃない様な。
キャストも中学生以下の設定だった様な。

作画はシャフトですか。「化物語」を観た事ありましたんでピンと来ました。
映像としては綺麗なのですが、動作があまりない背景や建物、自然が固定されている様な作画であり、より細かくリアル感があった「君の名は。」に比べると少し物足りなさはある。
あと、夏休み(8月1日)って普通に学校出るの?全員?

なずなの様なこの年頃の少女は同い年の男子よりは考えが大人であり、ミステリアスな憧れや大人への興味がある所など上手く表現されている。

逆に典道の様な男子は気持ちがまだ幼い。好きな女の子の事を友達にはぐらかす様な思春期。同級生の異性を自分より大人に感じ取る。

16歳を言う微妙な思春期を感じ取る映画だと思った。
映画対象はどこだろう。
同じ16歳?
なずなの後半「次会えるのいつかな?」と言う台詞。
男子友達が次々と好きな人の名前を言い出すシーン。
同じ思春期の人々よりかは、少し大人になりはぐらかす事を辞めた人々。
ノスタルジック的に思春期を思い出させる。
そんな映画だと思う。

TVドラマ放映同時は物語に分岐ルートがあるドラマなんて無かったものだから新鮮味があり、そこにノスタルジック的要素が加わり岩井監督は注目された。
(まぁ、少女の表現も上手いのが岩井流だが)
しかし、分岐ルートがあるアドベンチャーゲームやアニメが多々ある現代、新鮮味と言う点では難しいかも知れない。
また、作画とノスタルジックが噛み合っているかいないかも微妙ではある。

あくまでも典道がなずなの幸せを考えて模索していくif話であり、本ルートではなずなの本心は語られていない。
しかし、ifでは語られているかの様な映像表現。(私的にはマイナスポイント。これは要らないと思った。)
ifで本心にたどり着いたのか?
ifが真実になっちゃったの?
だけどラストを観るとなぁ、、、。
どっちつかずのはぐらかし表現もこの映画の楽しみ方なのかな?🤔
ここがちょい疑問だ。

巫女雷男