「支配の構造」静かなる叫び コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)
支配の構造
内容は、カナダにある大学銃乱射事件を取り扱う社会派ドラマ。監督自身の厳しい母親に育てられた生い立ちと物語が重ねられ作家性がある様に感じた。また映画内の重厚な音楽とモノクロ映像合間って緊張感と寒さがより伝わってきたように感じられた。そしてカメラを逆さや回して撮る撮り方がそれぞれの心境と重なり事件関係者の全てが、これ以降180度変わってしまい女性の主人公は、事件後そばにいた友達の顔が忘れられず回復後同じように髪まで染める変貌ぶり。息苦しく一種の呪いみたいに感じられ非常に胸打たれる。モノクロ映像と吹雪で屋根の端から吹き上がる雪は終始沈黙に似た叫びが聞こえてきそうで見ていて辛かったが生きて行くとはこういう一面も否定できないよなあ。社会問題を再考させられら作品。短いが三者三様で上手く纏めらていた作品でした。見て辛い。
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