「良い邦題。しかし...」静かなる叫び nagiさんの映画レビュー(感想・評価)
良い邦題。しかし...
銃乱射事件を通して、加害者, 被害者, 第三者のそれぞれの「静かなる叫び」を独特の撮影法で描写している。自分はあくまで理性的だといい、反フェミニズム思想を持つ、加害者。女性は世に羽ばたくべきだと言い、育児よりもキャリアを優先すべく奮起するが、事件に巻き込まれ、その後妊娠が発覚する被害者。事件の恐怖に慄き、あまりにも無力な自分に失望する第三者。
その頃の学生とは、何を思い、何に苦しんでいたのだろう。彼らの言葉にならぬ慟哭が、モノクロの静寂を思わせる映像から、緊張感とともに、ひしひしと伝わってくるようだった。
さて、原題のpolytechniqueとは何か。多角的方策? 学生の三者三様の人生観でも、意味しているのだろうか。
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