ムーンライトのレビュー・感想・評価
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いい映画だった気がする(3.12点)
何回もスルーして、ついに見た!
ポスター最強すぎない?このポスターのデザイナーってマジ全部ヒットしてないか?
と映画についてだが、総じてクオリティが高かった気がします。
映画としてかなりまとまってました。
なんかいいなあと思ったのは、「主人公の周りにいる人々の豊かさ」のおかげだったのではないでしょうか?
・悪すぎないガッツのある親分
・めっちゃいいお姉さん
・そして石焼き芋焼いてそうなケビン
この三人と薬中マザーと主人公
総じて良かったですね。
美味しそうなご飯、月や海、カラフルな服、そして風と黒人
なんか映像がきれいだったなと思います。
また同性愛もテーマになっているけど、そこまでドロッとしておらず、あっさり系だったので目を背けず見れたかなと。
てか成長してマッチョになりすぎーーーー。
個人的にはマッチョ時代の主人公が一番見ていて好きだったなと。
映画としては良かったが、個人的に何回も見たいかといえばもういいかなと言う感じなので
3.12点です!!!!ただ、評価は高いのがうなずける映画でしたね
優しさと弱さ
アカデミー賞作品
映像としては素晴らしい。期待のA24だが、
久しぶりに超純愛映画を観た
抑えた表現に疼く興奮
A24はいい作品が多い
みんな違ってそれでいい
枠にはまらない
孤独な魂の止まり木
鳥肌が立った。
素人が撮ったのかと思うような映像で始まる。
『シティ・オブ・ゴッド』のUSA版かとも見まがうが、
次第に、その繊細な映像・語り口に惹きこまれていく。
暴力的な、先のない社会の中に隠された繊細な想い。
お互いの想いを確かめながら、踏み込めぬ、そして近づいていく関係。
「月明かりの中で~」あぶりだされる想い。
息をひそめて見守りたくなる。
リトル。
高校生のシャロン。
ブラック。
風貌も何もかも似ていないのに、そこに、”シャロン”がいる。
その風貌・物腰の変わりように、環境から受けるものの大きさにやりきれなさを感じつつ、
「自分が何者であるかを他人に決めさせるな(思い出し引用)」の言葉の重さをかみしめる。
それぞれの役者をキャスティングした監督の才覚に喝采。
心を閉じつつも、ファンやテレサ、ケビンを縋りつくように、疑うように見つめるリトル。
諦めきっているけれど、心を殺さずにいろいろな思いを抱える高校生のシャロン。
ファンと同じ格好で、ファンと同じ王冠を車に乗せて、日々の暮らしを行うブラック。
だが、ケビンと相対するときの、その時々の表情が愛おしい。
そんなシャロンを追っているだけなのに、心の奥底が打ち震えてくる。
売人でありながらの苦悩、わが子への愛にも似た愛情をこれも繊細に表現したアリ氏。
『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ』『ベンジャミン・バトン』でも温かい父を演じておられた。
でも、私は、ハリスさんにも賞を献呈したい。
そんな役者の妙技を彩る、色彩の映像。ある場面はくっきりと、ある場面はしっとりと。ある場面はまがまがしく。
そして、ここにこの音楽を合わせるかというセンス。
ファンとの楽しい水泳教室には、不協和音にも似たバイオリンの音色。
母との苦しい再会の後の『ククルククパロマ』
他にも、他にも。
カーウァイ監督の『ブエノスアイレス』にオマージュを捧げたと聞く。
でも、私は、間の取り方とか、なぜか『BIUTIFUL ビューティフル』を思い出す。
『ブエノスアイレス』のように、激しい激情に翻弄された二人の関係性に心がキリキリするというよりも、
『BIUTIHUL』のように、静かに静かに、地下の水脈のように激情が心の奥底にたぎっていくような味わい。
そして、当たり前のことにも気づかされる。
白人にも、ポーランド系とか、スコットランド系とか、ラテン系とかいるように、
黄色人種にも、日本人もいれば、チャイニーズとかコリアンとかいるように、
黒人も、ルーツはアフリカでも、アフリカ系もいれば、キューバ系もいる。
派手な映画ではない。一見わかりやすそうで、人物のささいな表情を読み取っていかないと、何の面白みもない。
だけど、
こんな詩的で繊細で、地味でありながら、映画でしか表現できぬ余韻を味わえる映画が評価されるなんて、USAのアカデミー賞も捨てたもんじゃない。
人生の生き方
切なさに胸を突かれる名作
観終えた直後、息苦しいほどの切なさを感じて、じっと考え込んでしまいました。
主軸となるのは一途なラブストーリーですが、それだけでは言い表せない深みをもった映画です。
主人公の幼少期から大人になるまでの半生を3つの章に分けて追いながら、主人公と周りの人々との関係を、印象的なシーンを繋ぎ合わせて描写しています。
前半はやや出来事と出来事の間の繋がりが見えにくいため、もどかしく感じるかもしれませんが、後半では前半の出来事が主人公の内面にどのような影響を及ぼしたのかが描かれ、手堅く伏線を回収しています。ハイライトとなるシーンはやはりラスト。息をのみました。
初めて観る方は、ぜひ、この映画の映像での「青」の使い方に着目して鑑賞してみてください。この映画にこめられたメッセージを受け取ることができると思います。
人生における忘れがたい一瞬一瞬を、繊細で美しい映像で切り取った名作でした。
間と色彩美を贅沢に使った重く美しい作品
マイアミの貧困地区で暮らす孤独な少年、シャロンの半生を描いた作品。
青を基調とした切ない風景の色遣い、言葉少なに間を多く取る演出をベースに、幼少期、ティーンエイジャー、青年期の3つの時代のシャロンを描いた今作。
黒人文化、LGBT、貧困問題に麻薬問題と現代に通ずる重く難しい題材を全て盛り込み、成長していくシャロンを描いた今作は第89回アカデミー賞において作品賞を始め、3部門に輝いた。
今作幼少期からティーンエイジャーにかけて重く悲しい展開の連続がシャロンの身に降りかかり心が折れそうになるが、その中で唯一の希望とも言えるのがファンとテレサ夫妻である。
海で泳ぎを教えながら人生は自分の力で乗り越えなければならないと強さを教えてくれるファン、温かいご飯と優しい言葉で安らぎを与えてくれるテレサの2人の存在がシャロンにとって大きな支えであり、特にファン演じるマハーシャラアリのムキムキの体つきから予想だにしない、優しい眼差しでシャロンを見守る姿のギャップが素晴らしかった。
幼少期のトラウマから自身を偽って成長したシャロンが、ファンと同じように麻薬の売人として日々を送る中でようやく向き合うことのできた母ポーラとの和解とかつて友人以上の思いを寄せていた親友ケヴィンとの再会を通して、ありのままの自分を取り戻せたと感じさせる、青年期のラストに目頭が熱くなった。
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