劇場公開日 2017年4月14日

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「途方もなく壮大なホラ話」グレートウォール バラージさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 途方もなく壮大なホラ話

2025年8月18日
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鑑賞方法:映画館

興奮

驚く

斬新

チャン・イーモウ監督がハリウッドに進出して作った中国・米国合作映画。約1000年前の宋の時代を舞台としたファンタジー・アクション時代劇で、3D映画だが僕の地元では2D字幕版のみの公開だった。

いやあ、面白かった。よくもまあこんな途方もないホラ話を思いつくよなあ。そして実際に作りあげちゃうよなあ。CG使いまくりで饕餮(とうてつ)の群れとかもうほとんど『ロード・オブ・ザ・リング』の世界。宋軍の兵器も笑っちゃうくらい奇想天外というか奇天烈なやつばっかりだが、よくよく考えればイーモウはキャリア初期の20世紀前半を舞台としたアート映画『紅いコーリャン』『菊豆(チュイトウ)』『紅夢』の頃からこういう途方もない嘘道具をいっぱい出してたんだった。そういうのが得意なんだろうな。

そんなわけで主人公たちと怪物軍団の合戦映画的大バトル・アクションが展開されるわけだが、まさに手に汗握る興奮の展開だった。米国では酷評されて大コケしたらしいけど、米国人の感覚ってちょっと違うのかなあ? まあ、イーモウも米国の観客のことなんかまったく考えず、ハリウッドの巨額の製作費を使ってやりたい放題やってる(笑)。欧米俳優も主演含めて3人(マット・デイモン、ペドロ・パスカル、ウィレム・デフォー)ぐらいで、他はオール中国人。撮影もほぼ全編中国でされたようだ。イーモウはいい意味で完全にハリウッドをなめてますな(笑)。あと、ヒロインの女将軍役のジン・ティエンが作り物かと思うくらいの美人でした。

バラージ
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