ユリゴコロのレビュー・感想・評価
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共感できない恐怖は蜜の味。
開けてはいけないパンドラの箱。
でも、開けてはいけないと思えば思うほど、開けたくなるのが人間の業なのでしょう。
この映画のパンドラの箱は「一冊のノート」。
そこに書かれている禁断の真実に、耐えることができるかどうか。
そこが運命の分かれ道となっています。
人の優しさに触れながらも、生きることの厳しさを感じている一人の少女。
そんな板挟みの感情の中で、ふと芽生えてしまうのが「人を殺すことの快楽」。
殺せば殺すほど心が満たされて行き、擦り切れた感情も豊かになって行く。
それは、まさに負のスパイラル。
自分ではどうにもならない感情、衝動を、押しとどめながら行き続ける姿は、苦しみで満ち溢れています。
そんな彼女の拠り所となるのが、一人の青年。
容赦のない優しさによって、彼女の心は徐々に溶かされ幸福が芽生えるのです。
今回、吉高由里子さんの消えてしまいそうな、華奢で脆い演技に引き込まれました。
誰かのそばにいないと生きていけないような、寄生虫のような柔い姿は見るものを夢中にさせてくれます。
また、彼女のそばに寄り添い続けた松山ケンイチさんの存在。
昭和の世界観とマッチした黒髪に魅了され続けました。
ドロドロとした濃厚な恐怖が続いているはずなのに、どこか繊細で不透明な安定感も感じられる。
不協和音を奏でているような、独特の世界観に引き込まれ、あっという間の2時間10分でした。
「恐怖=快感」を味わいたい人にはお勧めです。
この感覚は病みつきになりそうです…。
思ってた以上に楽しめた。
湊かなえ的なからくりだと思った…原作未読なもので。
切ないラブサスペンスだ。
吉高由里子と松坂桃李のキャスティングは、はまっている。
少々変態的な描写が気になったが、全体的にきれいな絵作り。
ひっつき虫の使い方は詩的だが、吉高由里子の全身に纏わせるのは、やり過ぎかな。
吉高由里子が、やや強ばってるように見えたけれど。
松坂桃李は、自分にも“ユリゴコロ”がある…と言っていたが、
吉高由里子は、“ユリゴコロ”を持っていないから探し求めていたのでは?
殺人鬼といっても、超人的な殺人技術をもっている訳ではない筈だが、
ヤクザ者3〜4人を木村多江がどうやって血の海に沈めたのか?
ここだけは看過できないな。
演技力のたまもの
病気?や性癖?のことはいっさいふれず、ひたすら殺して行くので退屈していく。
そこに演者の演技力が光って魅力を加えて行く。
吉高さんと松山さんの演技に魅了 されてしまった。
二人のシーンはたまらない。
刺激的!
実家の押し入れの中にある1冊のノートから始まる物語。
婚約者に逃げられた松坂が孤独との葛藤の中、
殺人鬼の書いたノートにどんどんのめり込んでいく。
人を殺すことでしかユリゴコロを得られない吉高の初めての友達とのリストカットシーン。
とてもグロテスクですが、彼女たちにしかわかり得ないふたりが混ざり合う感覚。
わかるわけないのにわかるような…
非日常の事なのに、自分自身の事のようにのめり込みました。
吉高ちゃんの演技はとても怖くそれでいて切ないそんな感じでとても魅了されました。
松山との出会いもまた偶然のようで必然で、、、。
吉高ちゃんの心の成長、成長しているのに同じことを繰り返すことしか出来ない。。。
見るしかない作品です!
ちょっと怖いかも?
迷ってる人は、吉高だけでも見ろ!
自分も迷ってたけど、見て正解だった。
サイコパスとか呼ばれる?人が実際にいるのかは
じぶんには、わからない。
だか、その存在は現実だろう。
多分、自分の中にも少しは、あるのだろうか?
この映画は、ストーリーをそのまま見ると
偶然が過ぎるよ!と思って、シラけてしまう部分もあるのは否めない。
だが、ソレを飲み込んでも、見る価値を感じた。
吉高の、演技。この人に、やっぱり引き込まれる。
子役時代の演技者も、素晴らしい。
ミツ子の女優さん(佐津川愛美)の演技。難しい役を、嘘っぽくならず、美しさと、怖さが混在していい。
マツケンは、あのくらいで当たり前。
松坂も良かったと思う。
自分の生きる、拠り所、ユリゴコロを求めると、
その人を殺してしまう。
殺して、楽しいのとは少し違う。
時に、無感情に殺す。
時に、涙を流しながら殺す。
人が、死ぬところが見たくて殺す。
そんな人間でも、幸せになっていいのか?
人を不幸にしても、
自分の幸福の為に生きていいのか?
という、究極のテーマだ。
そんな殺人鬼も、容赦のない優しさの前には
抗えず、幸福を感じてしまう。
自分も、意識して他人の不幸を見逃し、
また意識せずに、他人を不幸にしてしまっているだろう。
自分を、優先するのは当然とはおもうが、
どこまで、それが許されるのか?
対局として、
他人の為に、生きる価値を見つけた、
絶望の人生を生きていた人間。
これからの、生き方を問う映画だ。
サイキックな前中段はなかなか魅せてくれました
なかなか美しい。
ひきこまれました!
原作とは別物
原作のファンだったので期待を大きくしすぎたか。。
いやいや、この映画は原作なしでも酷い。
吉高由里子演じる主人公の濃い一生を、印象的なシーンをツギハギして表現しているのだが、、
これがあまりにも雑。
原作を読んでいなければ、?の連発間違いなし。
あれはどうなったの?これはどうなったの?という?ばかりが消化不良のまま進んでいき、
途中から尺の問題とはいえ、
原作とは完璧に異なるストーリー展開。。
俳優さんの演技はイメージとけっこう合っているところもあって、お!と思ったが、、。
これは監督の問題なのか?
シリアスなシーンであまりにもリアリティがなく、笑ってしまうことが多く、これも残念。
唯一良かったのは家とドッグカフェの店の雰囲気だけ。
ある意味原作とかけ離れすぎていて、原作を汚されないでよかった。
原作の最期の雨の降る中車を見送るシーンはどうしても見たかった。。
1冊のノート
前半は私も夢中になってこのノートを読み進めた。
殺人でしか感情が揺り動かない少女の結末が知りたい一心に。
結局 人は何かに依存しながら生きているのだろうな。
リスカが辞められない友人だってそれで生きている実感があったわけだし。
後半は、2人が出会うことになった理由がわかるのだが、いろんな偶然が重なり過ぎて、まさかの結末でした。
全体的にはとても好きな作品です。
ただ、後半が急ぎ過ぎててもっと掘り下げたい部分があったような。
時間内に作らないと行けないからなかなか難しいのかもしれないけど。
吉高由里子さんは素晴らしいですね。
見て良かったです♡
どっぷりと浸かれる映画時間
良い意味での嫌悪
映像の物語性に欠ける
うーん
吉高由里子と松山ケンイチの関係が美しすぎて、この愛に憧れつつも胸が苦しくなる。この点においてはとてもよかったと思う。
でも結末が読めてしまった。公開前のあらすじからもある程度読めるし、本編で木村多江が出てきた時点でやっぱり読めてしまう。
そして松坂桃李の豹変ぶりが物語から浮いているように感じた。感情移入ができなかった。
過去の部分だけでもよかったのではないかと。
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