「切ない恋の歌」名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター) もんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
切ない恋の歌
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犯人サイドの人たちの掘り下げが足りなかったように思います。
名頃さんの掘り下げが圧倒的に足りないです。病気で焦る気持ち、皐月を愛しているのに、ずっと想ってきた人に殺されてしまう、とても切ないエピソードを持っていて本作の中で1番ドラマ性のある人物とも言えるのに、なぜ一瞬しか出てこないのでしょうか…京都を意識した和風な音楽、美しい紅葉の映像、主題歌など全てに切なさや哀愁を感じましたが、肝心のストーリーではそれらが足りなかったように思います。百人一首をモチーフにしている意味もあまり感じません。
和葉と平次の関係はオマケです。名頃の話をリスペクトして描いたほうが百倍良い映画になったのではないでしょうか。病と闘いながら、皐月会を目の敵にしていると周りから思われながら、愛する人と結ばれず無残な死を遂げてしまう、彼にこそ倉木麻衣の素晴らしく切ない主題歌が合うのではないでしょうか。
名頃がメインに描かれた映画であれば、最後の主題歌で涙できたかもしれません。
こういうのって大抵、予告編をみたときは主題歌は服部と和葉の歌なんだろうと思うけれども、実際にみてみたら愛する人に殺される名頃の切なさを描いた歌なのだということがわかるようになっているはずなのですが……名頃役の人も一瞬の出番にも関わらずいい演技をされていたのに本当にもったいないです。
コナンや平次の快活な活躍よりも犯人サイドを掘り下げると、大人にはウケると思います。
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