覆面系ノイズのレビュー・感想・評価
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大人っぽい高校生たちだと思えば…
初見はもっと前だったけど、改めて本日鑑賞。
高校生に見えないのはご愛嬌として、この手の映画を見ると大体自分のじゃない方の男子が選ばれるので、見終わった後のモヤモヤが…。
特にこの作品に関しては小関裕太演じる桃をあれだけカッコ良く演出しといて、ラスト振られる展開。イノハリをテレビで見て嫉妬した気持ちを翌日スタジオで会った時に素直にぶつけてたら…心変わりされなかったのでは??と思わずにいられないのと、あれだけ拒否してたのに急に学校前で待ち伏せして素直になる過程の描き方が雑、あれじゃニノも????でしょう。終始モモ贔屓で見ていたので残念感が否めない。
そしてもう1人の推しキャラ、ハルヨシに関しては演技経験の浅さが顕著に出てたな…。
特徴のある話し方しかり、配役の中で一番演じやすそうな役だったと思うけど、先輩にすら見えなかった…。すぎのぽ故に強めに書いたけど、彼のずば抜けたルックスの良さは努力で手に入るレベルのものではないと思うので、彼の初期作品として将来この作品が笑い話になる日が楽しみ。
純粋な想いを応援したくなる映画
中条あゆみさん、『チアダン』の時、憂いの表情が似合う女優さんと感じました。そんな彼女が、主演でどんな表情を魅せてくれるのか楽しみに鑑賞しました。その結果、眠気覚ましに買ったコーヒーを飲むのを忘れる程、ストーリー自体に引き込まれました。
この映画、恋愛に絡んでくる登場人物の想いが、みんな純粋です。
特に主要三人は、子供時代から続く想いなだけにより一層純粋で、応援したくなります。
ただ、状況的に全員の想いは叶わないわけで・・・。どうなるのか、ドキドキしながらのめり込みました。
結果、想いが叶った者、違う想いに気付けた者、想いが叶わなかった者、全員に救いのある結末になっていて、気持ちの良いストーリーでした。
また、バンド演奏シーンが何回かありますが、効果的に使われていたと思います。
特に、渋谷のスクランブル交差点とPV風の演奏シーンを交えたオープニングは、格好良かったですし心を掴まれました。
それと、子役さん達も良かったと思います。
好きな青春恋愛作品でした。
中条あやみの魅力を引き出した、これはこれでいい
"花とゆめ"掲載(2013~連載中)の福山リョウコ原作による同名コミックの実写化。これはこれでいいけれど、アニメ版のほうが100倍せつない。ギターのリフがカッコよく、荒々しいロックだったのに対して、相当ポップで軟派なイメージ。まったくの別ものと考えて観るのがいい。
監督は「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」(2015)の三木康一郎。興行的には成功したが、原作の実写化の腕前はどうかと思う。今回もその予想どおり、思いっきり裏切ってくれたわけだ。
実写版のいちばんの注目は、中条あやみの初主演である。9頭身という超人的なスタイルで傑出した、"CanCam"専属のファッションモデルであり、一昨年からドコモのTV-CMに出まくっている。女優としては、今年「チア☆ダン・・・」(2017)で広瀬すずと共演したり、これからの活躍が楽しみな20歳である。
本作は、いわゆる"音楽系"映画だ。音楽系のヒット作を挙げれば枚挙にいとまがないが、紙媒体であるマンガからの映画化の特徴は、初めて"絵から音が出る"こと。よって、"演奏力"、"歌唱力"、そして"楽曲の良さ"が、作品全体のクオリティに大きく影響する。
なので、中条あやみの初主演もさることながら、ヴォーカリスト役としての歌唱が最大の見どころだ。映画予告編で、"♪響け~"とシャウトする、この曲「カナリヤ<MOVIE SIDE>」での、その歌唱力もなかなかのもの。必見。
しかしアニメ版の「カナリヤ<ANIME SIDE>」とは同タイトルで曲がまったくの別モノ。作曲家も違えば、歌詞も異なる。
実写版の音楽監修プロデュース・主題歌を、"MAN WITH A MISSION"が務めている。アニメ版の音楽を担当した"Sadesper Record"(NARASAKIとWATCHMANのユニット)とは、音楽性がガラッと変わるのは、当たり前である。
劇中バンド、"in NO hurry to shout"(愛称:イノハリ)は、劇中の役柄そのままに、中条あやみ、志尊淳、磯村勇斗、杉野遥亮といった出演メンバーで構成されている。現役高校生が隠れてプロ活動をするという設定上、包帯マスクと片目眼帯をはじめとする覆面衣装で謎のバンドとして人気を博している(映画では顔丸出しで眼帯だけというシーンもあり、ダメでしょコレ)。
近年の音楽映画で、劇中バンドが実際に楽曲デビューするのは定例である。「キセキ あの日のソビト」(2017)で、"GReeeeN"を演じた菅田将暉とか、「カノジョは嘘を愛しすぎてる」(2013)における三浦翔平や窪田正孝などによる劇中バンド、"CRUDE PLAY"などがある。
音楽テレビ番組に出演するというパターンにも持ち込みたかったらしく、よりポップで大衆的な曲調である必要があったかもしれない。加えて、アニメ版のNARASAKIのカッコいい曲は演奏が難しい(笑)。しかしそれはそれとして"大衆的でポピュラーな曲"という意味では成功している。
見方によるが、アニメ版を知らなければ、これはこれでいい。むしろ知らない方が幸せで、中条あやみの魅力を引き出した、良い作品ではある。
(2017/11/25 /TOHOシネマズ錦糸町/ビスタ)
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