ビニー 信じる男のレビュー・感想・評価
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皆が俺を死んだようにいう
当時、映画館で観ました🎬 ビニーを演じたマイルズ・テラーの熱演が光っていたと思います。 彼が事故ってから、首を固定していた器具を外す時に「俺は薬はやらない❗」と言い張って、麻酔をせずに処置を受けるシーン。 椅子の肘掛けを壊しながらも、耐えきったシーンは見てるこっちが痛くなりますね😅 トレーナーのケビンを演じたアーロン・エッカートも、坊主頭風でいい味でてました🙂 諦めないことに意味があると、伝えてくれる作品ですね👍
拳闘の為なら死ねる! 激アツな物語に反して映画の温度は低め。
実在のボクサー、ビニー・パジェンサが起こした奇跡の復活劇を描いた、実話を基にしたボクシング映画。
主人公ビニー・パジェンサを演じるのは『ダイバージェント』シリーズや『セッション』のマイルズ・テラー。
ビニーのトレーナー、ケビン・ルーニーを演じるのは『幸せのレシピ』『ダークナイト』のアーロン・エッカート。
製作総指揮を務めるのは『シャッター アイランド』『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の、巨匠マーティン・スコセッシ。
以前からスタローンに顔が似ているー!と思っていたマイルズ・テラーくん。そしたらまさかのボクサー役。絶対顔で選ばれただろこれ。
正直ちょっとナヨナヨっとしている雰囲気の役者さんなので、ボクシングの世界チャンプにはどうしても見えない。ブーメランパンツ一丁になった時に披露された、鍛え上げられた肉体美は見事だったけど。
主人公のビニーはイタリア系アメリカ人。
結構テンプレ的な描き方で、とにかくパスタを食ってるし、ファミリーが大大大好き。それにしても、本当にスコセッシはイタリア系アメリカ人大好きなのね。
傍若無人な世界チャンプが、予期せぬ事故により再起不能の大怪我を負う。失意のどん底にある主人公が、ボクシングへの情熱を思い出して心を燃やし、地獄のリハビリの末ついにカムバックを果たす!この設定を嫌いな人っているのか!?というくらい王道のボクシング映画。
これが実話を元にしているというのだから凄い。ビニー・パジェンサというボクサーのことは、この映画を観て初めて知ったのだが、世間的な知名度ってどのくらいある人なんだろうか?ボクシングファンならみんな知っているのかな?
激アツ展開な物語なのだが、反面作風は結構クール。
これが意図的なのかどうなのかは知らんが、正直上手く盛り上げられていない気がする。
例えば、重傷を負ったビニーがベンチプレスを使ってトレーニングを再開するシーン。
折角重りを一つもつけていないただのバーだけでも精一杯、っていう描写を映し出しているのだから、ビニーが徐々に体力を取り戻して行っていることを、重りの重さが増えていく事で表現するとか、そういうのが欲しかった。結構淡々とカムバック劇が進んでいってしまって拍子抜け。
なんというか、全体的に凄く優等生な映画ではあるのだが、そのせいで再現VTRを観ているような錯覚を起こしてしまうこともしばしば…。
ボクシングの試合描写もけっこうおざなり。
本作はボクサーの物語であってボクシングの物語ではないので、あえてそこに重点を置かなかったのかもしれないが、やはり『ロッキー』や『クリード』のような、熱いボクシング・バトルが一箇所でも観たかった。
文句ばっかり言っているけど、やっぱり王道を征くボクサー復活劇には感動してしまう。
「諦めるのは簡単すぎるから恐ろしい」とか、「物事は単純じゃない、という言葉はウソ。物事は単純なんだ」とか、人生に活かせる箴言が盛りだくさん。
実話ベースだからこそ物語に説得力があり、身につまされる思いになる。
かつてはマイク・タイソンのトレーナーも務めていた、名伯楽ケヴィンとビニーの、ほとんどBLな関係は超微笑ましい。
2人で地下室でいちゃついているところを、お父さんに見つかってしまう場面。ケヴィンが何も言わずにそっと地下室から退室するところが、まるで高校生カップルの情事のようで凄く可笑しかった🤣
もっとこの2人の関係を掘り下げることも出来たと思うので、その点は残念。
原題は『Bleed for This(この為に死ぬ)』。
まさに命懸けな狂気のカムバック劇。やはりボクシング映画は面白い!
※映画冒頭でビニーを破ったR.メイウェザーさん。
この人実は「金の亡者」にして常勝無敗、5階級制覇の怪物フロイド・メイウェザー・ジュニアの叔父さん。メイウェザーのトレーナーを長い間務めていたらしい。へー。
タイトルなし
首を骨折したボクサーが再起しチャンピオンになる史実。復活までの血が滲む練習、苦しさが描かれず残念。トレーナーのハゲデブ、アーロン・エッカートが好演、父親キアラン・ハインズは濃い。
シンプルに、力強く。
普通に歩けるまで回復することすら難しいと言われた首の骨折から、 ボクサーへの復帰とタイトル獲得。 現実にこんな人がいた、っていうのがまずちょっと信じられないレベルだし、 マンガの設定でもそこまでやらないでしょってほど荒唐無稽な、衝撃の実話(ベース)。 ボクサーって稼業は完全に身体が資本なわけで、 それを丸ごと失ったときに残ったものはなんだっていうね。 アスリートに限らず「資本」って僕ら全員がそれぞれもってると思うんだけど そういう、自分を自分たらしめてるものって本当は何なんだろう?って考えさせられた。 いちばん心を揺さぶられたのはやっぱりラストで、 「『そんなに単純じゃない』って皆が嘘をつく」ってやつ。 なんだかんだと考えすぎちゃうより、信じて行動すること。 まずは自分で自分を信じてやらなきゃ始まらないっていう。 全体的にとても良い作品だったと思うけど、 個人的にはボクシングの試合シーンがちょっと淡泊すぎた印象。 ファイトシーンの熱さは『ウォーリアー』がバツグンだっただけに そこでちょっと物足りなさが残っちゃったかなと。 全体を人間ドラマと捉えてるのは分かるけど、 ボクシングを題材にするなら肝心の部分だったと思うなー。
ゾウさんが好きなのかな?
タイトル戦で完敗し、もう3連敗となったビニー・パジェンサ(マイルズ・テラー)は引退勧告を受ける。それでも新しくケビン・ルーニー(アーロン・エッカート)をトレーナーとして迎え入れ、ライト級から動きがベストの状態であるジュニアミドル級へと2階級上げる。最初の戦いは前日にカジノで遊んでいたからだろうと単純に観ていたのですが、やっぱり自惚れ屋さんだったのですね。それでも映画を観る限りでは人が良さそうな感じでした。
階級を上げた方が調子が良いなんてのも、しっくり来て、飲んだくれだが見る目のあるケビン。トレーニングを積み、タイトル戦も決まり、見事ジュニアミドル級のチャンピオンになったビニー。愛車のポルシェに加えて新車フェラーリ(?)を購入して試運転。ここであらすじをすっかり忘れていたため、正面衝突の事故の瞬間に体が飛び上がるほどビックリした。チャンピオンになったから終わりってわけじゃないもんね。そしてビニーは首を折る重傷。医師からは二度と歩けなくなるかもしれないと宣告される。ビニーはハローという脊椎固定手術を受け、半年間も頭の周りに金属の装具をつけて過ごすことになるのだ。
気性の荒い父アンジェロ(キアラン・ハインズ)と心配性の母ルイーズ(ケイティ・セイガル)、そして兄妹たちと穏やかな生活を送り、ベッドの上で横たわるだけの命の使い方に疑問を持つビニー。こっそり夜中に起き出して、地下室でトレーニングを開始する。ある晩、ケビンが夕食に訪れ、夜中のトレーニングに気付く。「そんなトレーニングじゃダメだ」。
まさしく奇跡のカムバック、驚異の実話。重傷を負ったビニーとの対戦相手はなかなか見つからないし、スパーリングだって皆敬遠する中、トレーニングシーンをビデオに撮っておいたためテレビも利用して復活劇をアピールするビニーとケビン。もう一つ階級を上げてスーパーミドル級のタイトルマッチが組まれたのだ。この試合がまた12ラウンドフルの凄まじい激闘。最後には『ロッキー』のように判定に持ち込まれるのだが、判定が出るまで手に汗握る緊迫感。久しぶりに良質のボクシング映画を魅せてもらい満足しました。
〈2017年9月映画館にて〉
【交通事故から奇跡のカムバックに挑んだ実在のプロボクサー、ビニー・パジェンサをマイルズ・テラーが演じた人間ドラマ】
自惚れやのボクサー、ビニー・パジェンサ(マイルズ・テラー)は惨めな試合をしてしまう。 引退を勧告された後、飲んだくれのトレーナー、ケビン・ルービー(アーロン・エッカート:太って、禿げた姿を見た時、別人かと思った)とタッグを組み、2階級上の世界ジュニア・ミドル級チャンピオンに輝く。 が、栄光の絶頂期、交通事故を起こし首を骨折し、医者からは歩くことも出来ないと通告された彼が、家族とトレーナーの援助の元、奇跡的な復活を遂げる物語。 とにかく、面白いボクシング映画。 セッションで一躍脚光を浴びたマイルズ・テラーが演じた人間ドラマでもある。 <2017年8月5日 劇場にて鑑賞>
強い心
「サウスポー」と同じく転落したボクサーがトレーナーと出会い再生する物語。 実在した人物というのが驚きですが、途中に実際の写真や映像がはさまれています。 事故によりボクサーとしての道を閉ざされますが、本人の強い意志により復活する様には感動します。 ただ、尺の関係で仕方ないかもしれませんが、復帰後いきなりタイトル戦というような流れになっておりそれはないだろと気落ちしました。 もう少し脚本がしっかりしていればと感じました。
スポーツ映画のてっぱん
栄光からの転落、再起そして奇跡的な勝利。スポーツ映画のてっぱんといえる展開。 ボクシングに限らずスポーツの映画は試合の再現が難しい。パフォーマンスとして現実を越えることが不可能だから。それでも、トレーニングして近づけていくわけで。あとは映像的な見せ方で。その点はクリアしてる、と思う。 家族の出番が多いので、なぜかほのぼのしている。あと、彼女がコロコロ変っているのがリアルでおもろい。 トータル、普通でした。
ボクシングものに、熱くなる。
最初は「オレちゃん、2階級制覇しちゃったもんね~」な、軽いノリ。 のところに交通事故に巻き込まれてから。 いかに這い上がっていくか。それまでは周囲にちやほやされていたのが、みんなが去り。 頭に金属ねじを入れたままの首固定状態なのに、どうやってトレーニングする?。 「大丈夫オレならできる」ってバーベル挙げようとしてもできない。できない尽くしでいたところでビニーはやっと、自分の高々な鼻をひっこめたのが再起への道。ケブに言います「I Need You Help」。 それまでのビニーだったら、絶対言わない言葉です。 「諦めることが簡単なのが怖い」。そうなんだよねーと禿同。 ビニーとケブと二人で進むボクサー道。進まなきゃ先に行かない。 終盤のボクシングシーン。原題の「Bleed for This」。タイトルへの流血。ボクシング映画につきものの、終盤ファイトシーン。今作でもまた身を乗り出して「いけー」「頑張れー」って一人で家で叫んでました。 ジムにマイク・タイソンの写真があったり。ビニーがかつて負けた相手がメイウェザーだったり。リアルに知っている人たちも出てきて、そんな前の事じゃないんだなあ。と思うと余計リアルに感じました。
絶妙に盛り上がらない所を通ってしまった作品
交通事故で首を骨折しながら奇跡の復活を遂げた実在のボクサー、ビニーパジェンザの物語。 ボクシング映画は大当たりの良作が多々見受けられるジャンルである。 レイジングブル、ロッキー… なぜボクシング映画に良作が多いのか考えてみると、主人公が我を突き通す力、ある種のワガママに感動しているのではないか。 孤立したり、逆境に立っても己を変えない意思の力、その揺るぎない我によって成功を掴み周囲も変革していく、又は没落し地の底を這う。結末を成功or失敗どちらに振ったとしても主人公がその過程で自分を曲げなかった所に魅力がある。 主人公の曲げない自我に対して世間や現実というパンチが主人公を滅多打ちにする。 映画におけるボクシングの痛みは主人公が受ける現実世界の痛みのメタファーである。 そして、それに屈することなく立ち向かう、それがボクシング映画の醍醐味と考えている。 で、本作。本作は実話を基にしており首の骨折という、もうフィクションでもそれはやりすぎだろうという大逆境が主人公を襲う。 これは絶対盛り上がる強敵である。 が、本作はそこまで盛り上がらないのである…。 それはこの映画が怪我以外の要素、特に人間関係が主人公にとって都合良く進んでしまう点、そこのパンチが弱かったのではないか。 骨折によって最も変わるのは主人公のボクサーとしてのアイデンティティとそれを共有していた人間関係である。それが崩れた時、主人公がどう動いて切り開いていったかをもっと見たかった。主人公が感じた絶望をもっと地の底に突き落とす描写で見せる必要があったと思う。 正直、事実を並べて描写しているだけで世界仰天ニュースの再現映像と同等かそれ以下の人間の葛藤になってしまっていると思う。 あとハリウッド映画脚本の定石がイマイチハマっていないのではと感じた。 ファーストカット、イライラする関係者と十字架のネックレス、未だ減量している主人公が映し出される。主人公の破天荒さと復活の物語を象徴させているのかと思いきや、主人公はそんなに破天荒ではないし復活劇ではあるが聖書的な復活の物語ではない。 この辺のバランスのズレが作品全体に漂っており、シナリオがうまく噛み合っていなかったのではと思う。 一点、ボクシングファンとして一言。クライマックスの石の拳との対戦は、あれは純粋な世界タイトルマッチでは無い(笑) あの辺はミッキーウォードの自伝映画、ファイターでもやってたし、まぁ映画の嘘、ご愛嬌ということで…
ボクシングの実録もの
交通事故から奇跡の復活を果たした世界チャンピオン、ビニー・パジェンサの実録もの。 脊椎がずれてしまったのに、回復したボクサーなんて凄い!としか言いようがない。
ボクシング映画はいつだって泣ける
デュラン戦の結果がコールされた瞬間、泣けてきた ボクシング映画で外れが少ないのはなぜなんだろう トレーナーのケビンがいい味だしてた、 彼の併走があってこそ結末へと結実したと思う
単純がいい。
またもやマイルズ・テラーが事故で血まみれになる映画なのだが、
どうして彼はこういう役が似合うんだろう!ホントに巧い役作り。
ララランド蹴って大正解よ(ゴメン監督)と思えるほどの出来栄え
に「ロッキー」大好きオバサン(私で~す)の血が騒ぐ。ボクシング
ってそもそも単純だからいいんじゃないのかい?と私もそう思う。
エンドで本人が言う台詞に頷いた。確かに私の息子が彼なら死ぬ
ほど辞めて欲しいと祈るだろう。大きな怪我をしてやっと治って
あとは穏やかに長生きしてくれと親なら絶対願う。心配で心配で
試合中継を見れないお母さんの気持ちが痛いほど分かる。だけど!
息子はボクシングがなけりゃ生きられない。どうしてもやりたい。
だから嘘をついてまでトレーニングを開始する。あぁ単純!他に
何があるってんだよという心意気が素晴らしい。四の五の言わず、
文句をたれず、ひたすら治して戦うっていう信心で手術も拒否し、
周囲の心配をよそに復帰を目指すビニー。だってやりたいんだよ!
あぁそうだろうとも!とトレーナーも彼に従う羽目になるのだが、
その後の復帰戦でチャンピオンに返り咲いてしまうところが凄い。
首を骨折した男が頭にパンチ食らう仕事に戻る。死んでもいいと
思う仕事に賭けたのは、彼がギャンブル好きだったのもあるかも
しれないがそれにしたって勝敗が全てだ。疑惑の判定に四の五の
言わなかった村田諒太のように、彼らには結果を受け入れる度量
が備わっているんだろうか。金に目がない汚いプロモーターなど
裏事情もしっかり描かれてナイスだったが、マイルズ以外皆さん
よく似ていたところに感動。ご本人はかなり軽やかな印象だった。
アメリカプロボクシングの闇
どうせ、映画「サウスポー」のように落ち目ボクサーが名トレーナーと出会い復活するベタな話しだろと思ってたら壮絶な展開!でもあまり命懸けのトレーニングに見えなかったのでその辺りの描写を詳しくして欲しかった。そんなボクサーの試合組むって、プロモーター怖い。「諦めるのは簡単だけど、簡単なのが怖い」主人公の信念を表す名せりふ。
『ビニー 信じる男 』
ボクシングものと言えばロードワークとパンチングボール、それにめった打ちにされて腫れ上がった顔が定番だが、あえてマンネリ化したこれらのシーンを出さないところに、この作品の意地と異色さを感じる。ボクシング映画の白眉。
全体的には楽しめた
元になった話を知らなかった。けれど、かなり脚色している雰囲気は伝わってくる。決してそれが悪いわけではなく、事実前半はそれら演出が非常に効果的に思えたわけだが、後半になるにつれて「本当のところはどうなのよ」という欲求が芽生えてきて、真実味のない話を受け入れがたく感じてしまう。
確かに実際のニュース映像をたくさん絡めて、必死にリアリティーを作り出そうとしていたけれど、マイルズ・テラーが何となくビニーとして捉えることができず─実際のビニーを知らなかったのだけれど…─しかも、なぜかビニーの実際の映像は本編中ほとんど出てこなかったし、それがちょっとしたフラストレーションにつながった、構成が実映像と絡んでいただけに…。
後になって、マイルズはビニーに全く似ていないと分かって、実映像を絡ませることができなかったことも納得でき、この相違を埋めるための苦肉の策が古いビデオ映像の演出だったのかと勝手に判断した。似てなくてもいいけど、あまりにも違っているような気がした。ボクシングに詳しい人にとってこの作品はどう映るのだろう。まぁ面白ければいいのかもしれないが─。
話そのもは面白いし、脊椎固定器具のハローなるものの絵力が物凄くて、ハローが絡むあらゆる演出に興味をそそられた。それがあまりに強烈で、ボクシングそのものを食ってしまっていた。メインであるはずのラストの試合のシーンなどはなくても良かったのではと思ってしまうほど。血とこぶまみれのマイルズの顔があまりにはまっていたため、どうにもチャンピオンには見えなくて、最後の判定も疑惑のようにも感じてしまった。それもひっくるめてのボクシングだということだったのか─。
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