「重厚な映像と重厚な演技」密偵 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
重厚な映像と重厚な演技
2016(日本は2017)年公開、韓国映画。
【監督】:キム・ジウン
【製作】:チェ・ジェウォン
【脚本】:イ・ジミン
【原作】:キム・ドンジン〜『1923年京城を揺るがした人々』
主な配役
【イ・ジョンチュル】:ソン・ガンホ
【キム・ウジン】:コン・ユ
【ヨン・ゲスン】:ハン・ジミン
【ヒガシ】:鶴見辰吾
1.韓国から見た日本統治時代の史実
独立派朝鮮人により結成されたテロ組織「義烈団」が、
1923年3月に起こした、「黄鈺警部事件」が下敷きだ。
本作が公開された2016年、韓国大統領は朴槿恵。
彼女が罷免されたあとは、親北進歩系の文在寅が大統領になり、過去に遡って、親日派の名誉剥奪がおこなわれた。
「親日派の墓を掘り返す」まで行なっていたことに、驚いた。
日本に併合された事実は、韓国民のプライドをいまだに傷つけているようだ。
「独立闘士 vs. 親日非国民」
という構図は、単純に善悪の戦いとして描かれる。
「義烈団」は過激なテロ組織で、現代韓国では国民的英雄だ。
だが、当時は、日本人も朝鮮人も見境なく巻き込むテロ戦術に理解が得られず、1935(昭和10)年に組織は解体した。
いつか、真の歴史を様々な視点から描く作品も観てみたい。日韓合作ならベストだ。
2.重厚な映像と重厚な演技
テーマがテーマなので、
軽妙な演出にはなりにくい。それはわかる。
だが、色調、BGM、表情、全体が重すぎる。
鶴見辰吾演じる日本軍将校が、軽く感じられるほどだ。
ただ、韓国では重厚さ(荘厳さ)がプラスの評価を得て、各賞を受賞している。
3.まとめ
◆朝鮮(韓国)の歴史に興味のある人
◆出演した俳優のファン
以外の人には長く感じられるかもしれない。
☆2.5
コメントする