「信仰と命」夜明けの祈り さくらさんの映画レビュー(感想・評価)
信仰と命
修道女が雪道を走るシーンの美しさからはじまる。
舞台は第二次世界大戦後の混沌としたポーランド。若きフランス人女医がソ連兵からの蛮行によって身ごもってしまった修道女たちを救った実話をもとにした作品である。
線引きをする、という行為は誰でも無意識にしている。例えば国境、性別、宗教、、などだ。修道女たちは度々、神の秩序のためにその身に宿った命を頑なに隠そうとする。信仰か、命か、その選択を迫られた時、女医のマチルドは国境という線引きを越え、命を救うために冷静に力強く行動した姿は逞しく偉大だった。
救い とは何であるのか。救いを求めての信仰は、本当の意味での 救済 であるのか。度々考えさせられた。
フランス映画祭2017のトークで、このような事件が今も続いているということを忘れてはならない、と監督が語っていたのが印象的。
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