「人と関わるということ、生きるということ」20センチュリー・ウーマン くーさんの映画レビュー(感想・評価)
人と関わるということ、生きるということ
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親子と日々助け合い率直に関わりあう同居人を中心に描かれる、日常の人間関係。
他人と関わるのは良いことばかりではなくて、面倒くさくなったりもする。
その描写が秀逸でした。
ドロシアみたいな親だったら子どもは幸せだなと思った。
子の将来のためにどうすればいいか考え、ダメなことなどきちんと指摘。日々コミュニケーションを取り、寄り添って、きちんと向き合っている。
かといって頭の中が子ども100%というわけではなく、自分の人生も大切にしている。
(ジェイミーが読んで聞かせた本の内容が自分ズバリだと思っても、それを受け入れないということの伝え方)
ジェイミーがウィリアムを無理だと思うことや、親に言いづらい喧嘩の理由をドロシアに言えるのは、関係ができているからだと思う。
アビーとジュリーという、助けを求めた先が不適格だった。
皆でテーブルを囲む席で性について口にし、一方的に聞かせる(嫌と言いづらい)のは、最低だと思う。
ウィリアムとアビーは訳わかんないと思うところもあるけど、寄り添う優しさや弱さを隠さない魅力がある。
一方で、気の強さと自分は絶対正義で言いたい放題のジュリーは無理…
年上のドロシアに平気で失礼なこと言ったり、妊娠検査薬買ってきてくれる優しいジェイミーを翻弄したり…
拒まれたら手放したくなくて誘って出奔、あげく拒む…何なのこの女としか思えなかった。
息子が生まれたというジェイミー、きっと、ステキな人に育っているから、心から愛する人がパートナーだといいな。
ドロシアも人生をとじるとき愛する人がそばにいて良かった。
内容も素晴らしかったけど、映像もキレイでした。
最初とラストの海と空がとても美しかった。
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