カフェ・ソサエティのレビュー・感想・評価
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人生は腹八分目ぐらいがちょうどいい
NYでクラブを経営するボビーと彼にまつわる2人の女性ヴェロニカとかつて古き良きアメリカの社交場だったカフェの人間模様を描く人生コメディ
相変わらずウディ・アレンは人生のどんな側面も笑いにしてくれて楽しい
クラブ経営で成功するボビーだけど、昔の恋人ヴォニーに未練たらたら
ヴォニーもボビーのことが好きだけど、程よい距離を保ち続ける
そんなボビーを見て、人生って「ちょっと満たされない、腹八分目ぐらい」がちょうどいいんじゃないかなと思った
ボビーは仕事も成功して、キレイな奥さんもいる
彼の中で満たされなかったのは、昔の恋人ヴォニーだけ
だから、ヴォニーを追い続ける
もしも、ヴォニーと結婚していたら仕事で成功していなかったかもしれない
それは「ラ・ラ・ランド」にも通じるけど、やっぱり100%満たされた人生なんてなくて、みんなどこか足りない何かを求めて行きてるんだなと思った
そんなことを笑わせながら語ってしまうウディ・アレンってやっぱり素敵だよね
瞳
煌めく風景も人も、悪行も愚行も一本の道。
描かれるのはどうしようもない人間の性。
流れる音楽はどんなシーンでも明るく笑い飛ばす皮肉として機能している。
身勝手な彼等には転落人生がお似合いだが、その瞳を笑い飛ばす事は出来ない。
そこに映るのはアレン監督の人生だからだ。
軽やかで面白い
ウディ・アレンだからこそ作り出すことができる作品・ワールド・笑い・そして哀しみ…軽やかで決して傑作などとは思わなかったけれど、非常に面白かったなぁというのが率直な感想。
絡み合うストーリーと絡み合う決め台詞に常に監督の思惑を感じてしまうけれど、それがまた異様に心地よくて、最強のフィルムメーカーの単なる虜であることを恥じらいもなく受け入れて、後に何も残してくれるものがない作品だと認めつつも、十二分に楽しみきった思いだけは確実にある。わけが分からない、どーでもいいことを述べているわけだけれども、この作品自体が些末などーでもいいことのオンパレードであって、特段見る必要性は感じない。ただ、そのごちゃごちゃした些末な事柄がうまいこと組み合わせられて、非常に面白いものになっているだけのこと。やっぱ見て良かったなーと思うわけで、次も確実に見ると思っている次第。
ヴェロニカという哀愁
ハリウッドとNYのきらびやかな社交界を描く。ゆったりとしたテンポながら、最後まで引き込まれてゆく。ウディアレンの独自の世界観やアクが強いわけではないので、正統派のラブロマンスとして位置付けても良いほどだ。「ララランド」というコメントがあるが、ネタバレ以外の何物でもない。
ウディアレンも81歳を迎えたからか、今までの哲学とか信仰の描写と一線を画す。今を楽しく生きれば良いという結論ではなく、死後の世界に救いを求めるシーンが印象的である。人生の終着点に向かうと同時に、人生を回想しているようなノスタルジックな作品に仕上がっている。
若手のキャストたちの演技力は卓越しているが、ブレイク・ライブリーの存在感が薄いので、メインキャストだと思って観に行くと肩透かしを喰らう。
ララランド
ウッディアレン版ララランド。
1930年代のハイソなファッションと、ウッディアレンの軽快なトークとテンポよいリズミカルなジャズで映画が楽しめます。
今だにこんなオシャレな映画を作る監督に感嘆。
男と女の儚き恋と夢
ハリウッドとニューヨークを舞台に二人のヴェロニカに恋をする青年の物語
ウディ・アレン監督作品としてはシンプルなストーリー
恋の喜び、虚しさ、希望が喜劇といえるほど描かれておりそれが切ない
ラストのシーンに何を思うかは人それぞれだと思う。
あと、ウディ・アレン監督本人がナレーションしているのと「エージェント・ウルトラ」の二人の共演はただの偶然なのかな?
ジャズの音色とともに幕を閉じる
巨匠ウディ・アレンが描く『カフェ・ソサエティ』豪華な絶世美女2名と1人の愛くるしい主人公、その周囲のソサイエティをアレンらしくテンポよくコミカルにも展開する物語。
ビジネスは選択肢を誤る場合はあっても後々帳尻が合う、でも人生は選択肢を誤る?違えると取り返しはつかない、でもその判断が間違っていたかは誰にもわからない、そんな感想がジャズの音色とともに幕を閉じる映画です
女優さん
女優さん達がとても美しく撮られてる作品だと思いました。
話はあまり入り込めませんでした。
自分の映画鑑賞スキルの低さを思い知らされた感じです。
人生経験や宗教に対する知識が足りなかったのかもしれません。
オシャレでアメリカンでオールディーズでメロディアスでロマンチック。...
オシャレでアメリカンでオールディーズでメロディアスでロマンチック。
ステキやん!
ララランドを彷彿させるこの感じ。ラストの余韻。ラブストーリーをとことんオシャレに魅せてくれて、夢に酔いしれられました。
ステキやん!
ウッディ!どこに行く?
今までも哲学的なことはあったけど、結論は「答えの出ない問題をいくら考えても仕様がないから、今を楽しもう」。チャップリンが言うハッピーエンディングの信奉者だと思っていました。
しかしこの映画では、夢と現実の問題について、微妙な揺れを感じます。死を前にして、心が揺れたのかな。
人は二つの人生を生きることはできないから、どこかで、諦めや、憧れを持ち続けます。それは同時に心のどこかで、それを叶えようとすれば、大きな痛手を負う可能性を遠ざける安全装置が働いているとも言えます。
今回の映画ではウッディが「それでいいの?」と自問しているように思います。
彼の私生活を知っていれば「まだ言うか」と思いますが、その若さが映画作りをさせているのかもしれません。「その時、その時、の欲望の赴くままに。」周りはとっても迷惑しますが、これができる人が過去にいたのも事実です。そこからの展開を進歩とみるか、降伏とみるか、ハリー・ライムの「鳩時計」の台詞を思い出し、深く考えてみるのもいいかもしれません。
遠くを見つめる二人。見つめる先は今世か来世をか。
お兄さんの改宗の件はユダヤ教はその人生かぎりってのを主張したかったのかな。そんな風に感じる。
この後どうなるのか考えるのも面白そう。
それにしてもクリステンスチュアートとブレイクライブリーに挟まれるジェシーアイゼンバーグ羨まし過ぎ。
何とも。いやぁ、苦しい恋だね
ウディ・アレンによる、1930年代の社交界の人々によるロマンティック・コメディ。ウディ・アレン自身が、ナレーションを務めている。
タイトルの『カフェ・ソサエティ』とは、社交界の事。社交界を通じたラブコメな訳ですが、社交界は狭いという意味もあるんでしょうかね。まさかね、ヴォニーの恋人が、あの人とはね。いやぁ、ほんと、狭いです。
それと、ボビーがヴェロニカと親しくなるのは、やっぱりヴォニーの事があるからですかね。なんか、そう言う切ない感情って、あるかな。ヴェロニカは、確信は無いものの、何かの雰囲気には気づいていたようですけどね。
それにしても、クリステン・スチュワートとブレイク・ライブリーですか。贅沢すぎる(笑)。
ラストが、非常に思わせぶり。あれで終わりと考えることもできるし、あるいは、あれからも思いがつながり続けると解釈することもできる。視聴者に解釈を任せる、ニクイ演出でした。
ジェシーぱいせん最高っす!!!
大好きなジェシー・アイゼンバーグ先輩、そして、大好きなスティーヴ・カレル先生の共演に胸を踊らせ、公開日を今か今かと待ちわびていました。
いやぁ、もう文句なしに最高です!!ファンタスティックでエキサイティング!!ベストでナイスキャスティング!!ワーーーーーンダフル!!!
台詞のひとつひとつが、小粋にお洒落で、いちいち皮肉を言い、それがクスッと笑いを誘う。
しかも、登場人物の全員が愛おしい。嫌味が全くないわけではないのに、それを言葉や表情から感じられるユーモアがカバーしてくれて、煩わしさを抱きながらも、結局は好きになってしまうキャラクターばかり。
週末のデートに観たい至極のロマンティック・ラブ・コメディだ。恋人が近くにいればなあ。
画面も音楽もいいけど満足感はもうひとつ
1935年生まれだから、もう80歳を超えているウディ・アレンであるが、創作意欲は留まるところを知らず、毎年1作ずつ製作している。
2014年『マジック・イン・ムーンライト』、2015年『教授のおかしな妄想殺人』と連続してエマ・ストーンを起用していたが、彼女がビッグネームになって都合がつかなかったのか、今回は登場せず。
さて、それがどうでたか・・・
1930年代、ニューヨークはブロンクス生まれのボビー(ジェシー・アイゼンバーグ)。
父親の仕事に嫌気がさして、ハリウッドにやって来た。
頼るは大物エージェントの叔父フィル・スターン(スティーヴ・カレル)。
ハリウッドに来てほぼひと月、お忙氏のフィルにはなかなか会えなかったが、ようやく彼のかばん持ちの仕事を得た。
そして、ひょんなことからフィルの秘書ヴォニー(ヴェロニカの愛称)(クリステン・スチュワート)と交際することになったが、彼女には彼氏がいて・・・
というハナシで、ジャンル分けすれば「ほろ苦いロマンティックコメディ」。
『アニー・ホール』『マンハッタン』以来お得意のジャンル。
ウディ・アレンと思しきナレーションで紡がれる物語は、名手ヴィットリオ・ストラーロの撮影も美しく、背景を彩る音楽も快調。
ボビーのやきもきぶりと、間あいだに挿入される彼の兄ベン(コリー・ストール)の無慈悲なギャングスターぶりとの対比も面白く、近作のなかでは良作の部類か、と思われた。
が、どうもひまひとつ快調に進んでいかない。
フィルに会えないボビーがたまたま買った娼婦との一話など、後のエピソードにからまず(彼女が主役のひとりかと思ったが)、冗長な感じ。
さらに、ボビーとヴォニーのふたりに軽妙さが乏しく、かなりシンネリムッツリになっちゃった。
ここは、やはりエマ・ストーンだったか・・・と思わざるを得ない。
恋にも夢にも破れて、ニューヨークに戻ったボビーは、兄ベンが経営する(といっても他人から無理やり奪ったのだが)ナイトクラブの支配人となって頭角を現していき、もうひとりのヴェロニカ(ブレイク・ライヴリー)と出逢い結婚する。
このヴェロニカとのエピソードが少なく、ヴォニーとの対比が活きてこず、ちょっとバランスに欠けたきらいもあり。
ということで、期待していた割には、満足感はもうひとつ。
うーむ、画面も音楽もいいのになぁ、と思うが、満足度は出演者のアンサンブルの好き嫌いによるとことが大きいのかもしれない。
人間国宝の落語家のような名人芸に酔い痴れる
旬の女優さんの魅力を最大級に輝かせることにおいて、これ以上実績のある監督さんが他にいるでしょうか?
ミッドナイト・イン・パリのマリオン・コティヤール、マジック・イン・ムーンライトのエマ・ストーン、ブルージャスミンのケイト・ブランシェット、それでも恋するバルセロナのスカ・ヨハとペネロペ‥‥‥。古くはミア・ファローとか、ダイアン・キートンもかな。
80歳を超えてなお、恋の魔法を追求し続けてますが、きっと監督本人が、惚れっぽいんだろうな。
相変わらず、自虐的なユダヤ人ネタやハイソな人々の愚かしい部分などたっぷり皮肉を効かせて笑わせてくれます。
女優さんの美しさとウッディー・アレンならではの名人芸に酔いしれるだけでいい、とても心地良い映画です。
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