「勝者目線の英雄譚」ハクソー・リッジ bluetom2000さんの映画レビュー(感想・評価)
勝者目線の英雄譚
信仰的良心で銃は持たない主人公の戦場で仲間を救い続ける。中には敵である日本兵も、という美談で主人公の献身的な活躍は感動的ではあるが、戦勝国目線で描かれる戦場に醒めた自分がいる。日本兵は負傷兵を探して刺して回る、白旗を掲げながら手りゅう弾を、といったように残忍で卑怯な日本軍を表現しているが、果たして米軍は。沖縄に行けば分かるが、物量十分な米軍は勝てるに決まっている状況で強引な攻撃を続けた。
戦場、そこには善悪や美談はないのではないか?
勝ち負けでなくあるのは悲劇だけ。戦場の英雄譚は虚しさと哀しさが残る。
コメントする