「金〇男にヒヤヒヤしたんじゃなーい?」ハクソー・リッジ kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
金〇男にヒヤヒヤしたんじゃなーい?
6月24日に公開された映画。折しも6月23日は沖縄慰霊の日であり、タイミングとしては最悪でもあった。配給会社のキノフィルムズはこの戦争映画の舞台が沖縄であることをを巧みに隠していたことが問題にもなりました。これはネトウヨからの攻撃によって興行成績に影響するという懸念かららしいのですが、内容は戦争を極めて残虐に描き、反日よりも反戦のメッセージが素直に受け取れるものでした。
戦闘の舞台となるのは、沖縄県浦添市にある前田高地という日米両軍の激しい戦いが繰り広げられた場所。ハクソーとは弓鋸という意味で、急峻な崖(リッジ)を表現して米軍がつけた呼称である。艦砲攻撃から始まり、上陸した米軍はその崖に縄梯子をかけ一斉に登る。日本兵は壕の中から次から次へと波状攻撃をかけ、両軍の血肉吹き飛ぶ凄まじい戦いになってゆくのだ。
主人公のデズモンド・ドス(アンドリュー・ガーフィールド)は敬虔なクリスチャンでもあり、家庭内でのある出来事により、自らに「汝、殺すことなかれ」という教えを胸に刻む。看護師のドロシーと恋に落ちるが、弟も周りの友人たちも次々出征する中、教えを大切にしつつも「衛生兵なら」と考え、陸軍に志願する。グローヴァ―大尉の部隊に配属されたデズモンドは銃を手に取ることを拒否し、人を殺せないと主張するが、やがて軍法会議にかけられる・・・しかし、意外な人物が窮地から救ってくれて、彼は衛生兵として沖縄戦に参加する。この前半部分では、衛生兵なら銃を持たなくてもいいのではないか?とか、良心的兵役拒否?とかの疑問もわいたけど、徐々に明らかになりました。
『プライベート・ライアン』をも凌ぐといわれる圧倒的な戦闘映像。死ぬ、死ぬ、死ぬ・・・足は吹っ飛び、はらわたが飛び散り、頭から血が噴き出す・・・まさに地獄絵図。「戦争とは人を殺すことだ!」という言葉が重みをもってのしかかってきて、胸がかきむしられるように苦しくなるような映像力なのです。そんな中、武器も持たずに助ける、助ける、また助けるデズモンド。日本人まで助けちゃいます。戦場に行くまでは、どちらかというと静かな映画だったので、このギャップにもまた心揺さぶられる思い。久しぶりに良質の戦争映画を堪能しました。
大石さんへ。
日本兵を助けるシーンはありましたよ。
倒れている日本兵にかけよる一瞬と、崖から降ろした中にもいたように記憶してます。
一瞬ではあるけど、泥だらけの顔だと米兵か日本兵は見分けにくいかと思います。
日本兵を助ける場面があるとのことですが、その場面は一瞬でしたか?私はおぼえていないのです。少し時間がかかったら印象に残っているはずですが。
次々に、あと1人、あと1人、と言いながらデズモンドが兵士を助けてロープで崖を吊り降ろしてゆきますが、その中で日本人とわかる兵士を助けて、ロープで吊り降ろす場面なんてありましたっけ?
他の兵士が、2名の日本兵を助けたが結局は亡くなった旨のことを言うのはおぼえていますが、それをデズモンドが実際にやる場面はおぼえていません。もう1度、見るのが早いですが、日本兵ってわかる人を助けてロープで吊り降ろす場面があったのですね? そこを確認したので、おしえてください。