ハクソー・リッジのレビュー・感想・評価
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やはりギブソンは裏切らない!ドメスティック・バイオレンス監督の待ちかねた10年ぶりの本作をおっさんはこう見た!!
メル・ギブソン。 変態監督という大変「名誉」な称号で、次々に傑作を生みだしてきた漢。 ドメスティック・バイオレントな漢であるとともに、真摯なカトリックだという、最高の漢。 トモダチにはなりたくないが、アコガレの存在。 彼の作品は常に彼の理想と、ぬぐい切れないドメスティック・バイオレントな本性が浮き彫りとなる。この本音と建て前が表裏一体化した、「あざとさ」と「かわいさ」が「正直に」にじみ出たスタイルが大好きだ。 その彼が変態作「アポカリプト」から10年ぶりに新作を撮ったという。沖縄を舞台にした戦争映画。主人公は銃を持たず、衛生兵として戦場を駆けずり回るという。 おいおい、いいのか?あまりにこんな「らしい」設定の作品で?あまりに魚に水を与えるような設定で。 去年の全米公開からオスカーの話題を経て、今年最も観たい映画として、ニヤニヤしながら(ワクワクではない)心待ちにしていた。 世間は感動作という。バカじゃね?ギブソンだぜ? 渋谷の劇場への道中、妊娠検査薬の結果の画像を送り込んできた奥さんをほったらかしにして、鑑賞前にはすっかりギブソンになりきり、ドメスティックバイオレントな面持ちで渋谷へ。 「ハクソー・リッジ」 ・ ・ ・ 序盤のオリバー・ストーンの「7月4日に生まれて」のような甘い青春の1ページの描写から今更な「フルメタルジャケット」な訓練シーン。そこからの軍法会議までおおよそギブソンらしくない、娯楽作品の教科書のような展開が続く。 このあたりのガーフィールドとウィービングがとてもいい。 特に「頼りないオトコNO1俳優」ガーフィールドがニヤけるたび、だんだんギブソンに似てくるから恐ろしい、というか笑える。 そして言うまでもなく、この登場人物二人はギブソンそのもの。 二人は、ギブソンの理想であり、そして現実。 本作を贖罪と評する方もいるが、そうではない。ギブソンはいつだって、「ありのまま」を正直に描きつづけている。 ほぼほぼ1時間経過して、いよいよ戦場。戦争シーンが凄惨なのは想定内。だが相変わらずのヘンタイっぷりを随所で発揮。 やたら近い、あまりに近すぎる銃撃戦や手に持つ銃をPV視点からの地面に転がった死体の山。特に監督ずいぶんお気に入りだったのだろうか、火炎放射器の描写が妙にえげつない。 後半に至っても、テンションはさらに増し、神への問いかけを、我々観客に向かってさせるという、爆笑演出。 ここまで開き直られるとは、なんてアタマがおかしいのか。 やはりメル・ギブソン信頼できる漢だ。 まったく頭の先からお尻まで想像通りの映画で、「パッション」「アポカリプト」となんら全く変わらない。 感動とは程遠い「ザ・オレ様映画」。全く素晴らしい!! いや、本当に途中「エクスペンダブルズ3」なんかのクソを監督しなくてよかったよ。 ヘンタイのみんな、よかったね!10年待ったかいがあったよ!! 追記 本作、それでも評価を他の監督作品より微妙にする点として、CGがやばいほどにガッカリレベル。いやCGなんてホントはどうでもいいのよ。だけどホンモノをつかっての誰にも到達できないヘンタイれべるにまで達してほしいと思う。
信仰の狂気が勝利する瞬間。
信仰における信念から誰一人殺さない。武器も絶対に持たないが、ひとりの国民として戦争には役に立ちたい。それも苛酷な最前線で。 劇中で困惑する上官たちならずとも、ちょっとおかしいんじゃねえかと思うだろう。誰一人傷つけたくないのに、戦争の大義は否定しない。そこには大きな矛盾がある。その矛盾を埋めようという努力を主人公はしない。ただ、現実を自分の信仰の基準に強引にハメ込もうとしている気すらする。 だから衛生兵になって、傷ついた兵士を助けたい。そう固く決意して、本当に実践してしまった男の実話なわけだが、クライマックスで男の信念に捻じ伏せられた。 「神様、あと一人助けさせて」と祈りながら、米兵も日本兵も治療し、救出して回る。偽善、と言えば偽善だと思う。が、偽善であってもここまでやれば善なのだ、と本作を観ていると納得せざるを得ない。まさに結果がものを言う。正しいかどうかはわからないが、正直感動した。
ガーフィールド、“日本”と“信仰”との奇縁
ハリウッドスターが日本を舞台にした映画に主演するなど、そうたびたび起きることではない。ところが何の巡り合わせか、アンドリュー・ガーフィールドは時をほぼ同じくして、マーティン・スコセッシ監督の「沈黙 サイレンス」では江戸時代に来日する宣教師、本作では沖縄戦に従軍する衛生兵として主役を張ることになった。 両作品のもう一つの重要な共通点は、どちらの主人公も敬虔なキリスト教者であり、その信仰心が試される受難が描かれていること。メル・ギブソンは監督作「パッション」でキリストが拷問される凄惨な描写で物議を醸したが、本作でも訓練時のいじめや地獄絵図な戦場での命懸けの救助活動が執拗に提示される。キリスト教圏においてあるいは自明なのかもしれないが、受難に耐え克服する熱情こそが信仰の本質である、より端的に言えば「受難は熱情と同義である」ということを、メルギブは諸作を通じて語っているように思える。
メル・ギブソンの執念が成し遂げた、誰も観たことのない種類の戦争映画
メル・ギブソンの執念を見た。溜まっていたものを全てぶちまけるように、観る側が恐れおののくほどの圧倒的な戦場を描き尽くしている。確かに激戦地で銃弾が、肉片が飛び散る様には凄まじいものを感じた。が、秀逸なのは「人命を奪い合うこと」以上に「人命を助けること」をここまでの壮絶さで描き切った点だろう。奇しくもガーフィールドがロープを駆使して崖から負傷者を下ろす様には『アメイジング・スパイダーマン』、あるいは信仰に生きる『沈黙』の役柄すら彷彿させられた。 また、本作は主人公の半生についてドラマを重ね、彼が「絶対に武器を手にしない」という信念を貫く根拠をじっくりと醸成していく。そこで絡まり合う父親像の素晴らしさをどう表現すれば良いのだろう。ギブソンは弱い者、傷ついた者にどこか優しい。彼自身、人間の底にある弱さを自覚しているからこそ、再起しようとする者にかくも特別な見せ場を用意せずにいられなかったのかもしれない。
理屈を超えた信仰心の崇高さと畏怖
本作は戦争についての映画ではない。実際に主舞台は沖縄の地上戦ではある。しかし、本作は戦争の何たるかについて描いた作品ではなく、一人の男の信仰心について描いた作品だ。彼の信仰を試される場として戦場が設定されているに過ぎない。 もっぱら映画の焦点は、アンドリュー・ガーフィールド演じるデズモンドの信仰を貫く姿勢に当てられる。戦場描写の凄惨さに関して『プライベート・ライアン』と比較されているが、内容に関しては、むしろ同監督の『パッション』を連想させる。どちらも信仰に殉じた男を描くという点で両作は同じ方向をむいた作品と言えるだろう。 宗教的信念により、訓練中も武器を持たず、そのため同僚から激烈な差別を受け、衛生兵として従軍を認められても、戦場で一切の武器を持たず、激戦のなか敵味方関係なく命を救い続ける。その姿は崇高さと同時に狂気をも感じさせる。パッションのキリスト同様、理屈を超えた自己犠牲の美しさと畏怖を描いた傑作。
感動の伝記 決して真似できない偉業
「名選手、名監督にあらず」ではないが、名優がメガフォンをとることに個人的には何故か抵抗を感じてしまうのだが、本作は第89回アカデミー賞6部門ノミネート2部門受賞ということでかなり高い評価を受けているし、沖縄戦の歴史を知りたいという目的もあり鑑賞。 主人公の信念を貫いた決死の行動には胸が熱くなったが、エンドロールでまさに実話と知ってさらに胸が張り裂けんばかりに感動。そうは真似のできることではない偉業に、思わず今までの自身の生き方について猛省だ。 ただし、感動の伝記ではあったが、その他の面ではどうだろうか。当然残酷な激闘シーンあっての主人公の偉業だとは思うが、それにしてもちょっとつらすぎるシーンが多かったし、そもそもストーリーの比重もややかたよっている印象で観たいところが観られなかったモヤモヤ感も残った感じがする。このあたりは監督の感性によるものか。 良いお話なのにそのあたりが残念で、個人的評価としては星4つにはどうしても届かずといったところかな。
衛生兵・ドスの伝記映画。
2016(日本は半年遅れの2017)年公開のアメリカ映画。実話に基づく伝記映画。 『ブレイブハート』でアカデミー賞監督賞を受賞したメル・ギブソンがメガホンをとった。 主役は、デズモンド・T・ドスを演じたアンドリュー・ガーフィールド。 メル・ギブソンは、本作でもアカデミー賞監督賞にノミネートされたが、 受賞したのは『ラ・ラ・ランド』のデミアン・チャゼル。 その代わり、でもないが、録音賞、編集賞を受賞。 作品賞、主演男優賞はノミネート。 ちなみにこの年は、前述した『ラ・ラ・ランド』のほかにも、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』もあり激戦の年だった。 ハクソー・リッジ(弓鋸状の尾根)は、前田高地の米軍呼称だ。 いわゆる「前田高地の戦い」を米軍側から描いたものだが、戦争映画ではない。 というと、 戦闘シーンだらけだったじゃないか! と怒られるかもしれない。 私の定義では、伝記映画、だ。 『パットン大戦車軍団』と同じカテゴリーといえる。 デズモンド・T・ドスは元帥でも、大統領でもない。 最終階級は伍長(下から3番目)にすぎない。 にもかかわらず、伝記映画が製作されたの理由は、 「良心的兵役拒否者」として初めてアメリカ軍人最高位の名誉勲章(メダル・オブ・オナー)を受章したからだ。 良心的兵役拒否、 という概念は日本にはないし、日本人にはわからない。 主に宗教的な理由が多いとされ、 兵役忌避や脱走の正当化に使われた事実もあり、 米国においても、ポジティブなイメージはない。 本作の前半は、そういう空気の中、 ドスに対する説得、圧力、嫌がらせが描かれる。 前半のヤマは、軍法会議の場面であろう。 父親が古い軍服に身を包み現れる。 ひとことで良心的兵役拒否、と言っても デズモンド・T・ドスのケースは特異だろう。 正確に言うと、ドスは兵役を拒否していない。 むしろ、志願している。 「戦場に行きたい、でも銃は持たない(持てない)」 という主張だった。 ドスは衛生兵になり、グアム、レイテ、沖縄戦に参加した。 彼は、前田高地攻防戦において75名の負傷兵を救護し、自らも重傷を負って後送された。 本作の戦闘シーンは、「激戦」を表すシンボルにすぎない。 日本人は感情のない殺人マシンとして描かれる。 第24師団(熊本)と第62師団(京都)から抽出された8個大隊が守備していたこと、 米軍側は、米陸軍による陸上攻撃だけでなく、 海軍艦艇による艦砲射撃、航空機によるナパーム弾攻撃の支援を得ていたこと、 などはもうどうでもよく(本作は戦争映画ではないので問題ないのだが)、 残虐で間抜け、ミステリアスな異民族・日本であればよい、という感じ。 まあ、そういう扱いには慣れてますが。 愚痴はここらあたりにして、、、 タイトルは、『ドス』で良かったのでは? という☆2.0
第二次世界大戦中の激戦地沖縄での一幕。これも実話を元にした物語でめ...
第二次世界大戦中の激戦地沖縄での一幕。これも実話を元にした物語でめちゃ良かったです。珍しく衛生兵が主人公の映画で、誰よりも臆病で、誰よりも勇敢な男が戦場で人を助けるお話。信念を貫き切ることの大切さが心に突き刺さりました。
「戦争=それが人間」と観てて毎度ガッカリする凄まじい戦闘描写の傑作...
「戦争=それが人間」と観てて毎度ガッカリする凄まじい戦闘描写の傑作映画。 以前『オッペンハイマー』の日本公開が決まらない中、「『ハクソー・リッジ』は上映したのに」と思った 今作は当時映画館で2回観た。「敵」として描かれた日本人の自分として 微妙な感情になる事は無くて、ただ大戦中の敵同士の国と兵士が戦うリアルがあると感じた。おそらく監督もそこにはこだわり、だから日本軍の個人個人の描写はあえて描かない様にした。なぜならデズモンドの物語だから。攻める米兵も本土を守る日本兵も どちらも残酷に撮られている。 後に名誉勲章を授与された実在のデズモンド・ドスを主人公にしてアメリカ目線で描いたので仕方がない。 メル・ギブソン達がこの映画で開発した「少量の火薬爆発を粉塵で大きく見せ、ワイヤーで人間を瞬時に持ち上げる」手法が後に今後の映画界に影響を与えたと、聞いた事がある。 中盤の戦闘シーンは今(2024)見ても「戦闘=人間」と今回もガッカリするほど見入る名シーン。 ①映画館:2017年6月27日 字幕版 ②映画館:2017年7月12日 字幕版 ③自宅にて:WOWOW 字幕版 ④U-NEXT:日本語吹替版 2024年
メル・ギブソン監督作品の中では2番目に好き。
デスモンドが子供の頃と訓練の時に、運動神経の良さが出ていた。その伏線が戦場で回収される。 日本兵は殺人マシーンだ。命より大事なものが有るんだな、きっと。 デスモンドの家族や仲間たちが、やがて彼に協力するのでスカッとした。報われて良かった。 彼女との結婚式より自分のポリシーを優先しても、彼女は理解してくれていて、そのあたりのシチュエーションが本作の中で1番感動した。
人を殺す戦場で人を助けること
メル・ギブソン監督ということで、興味深く思って視聴。沖縄の前田高地(ハクソー・リッジ)という場所で、実際にあった戦闘・救出劇を題材にしている。戦闘シーンは、これでもかこれでもかっていう位に、生々しい描写。相手の雨のような銃撃がヘルメットを貫通して簡単に仲間が倒れ、砲撃や銃撃で血が飛び散り、両足がふっとび、はらわたが飛び出る。白兵戦では、敵味方が入り乱れて、殴り銃剣やナイフを突き刺す。
一通りの戦闘が終わって、主人公のドスは神に問いかけ、負傷兵を一人また一人と引きずって助けていく。しかも敵兵までも。こんなに多くの兵士を助けるなんて無理でしょって思ったら、実話と聞いてびっくり。
冒頭、先を争って崖を登るシーン、兄弟喧嘩が嵩じて、ドスが兄のトムをレンガで殴ってしまうシーン、父が母を虐待している時に父に銃を突きつけるシーンで、人の中にある闘争本能、生き抜こうとする本能が提示され、それを克服しようと主人公が誓ったことが提示されている。そうした本能や感情と信仰(人として曲げてはいけないもの)と両立させることはできないのか? それが、この映画のテーマかと。
人を殺す戦場で、人を助けることだけを自分の信念に基づいて行動したドス。どの宗派かは調べていないが、そういう宗教もあるっていうのは一つの救いか。世界を見渡せば、戦争とか紛争がある国や地域はある。そういう問題に、自分は何もしなくてもいいのかって突き付けられるような気がした。ドスのようなことでなくても、何かできるのではないかと。
つらい…
つらい…。
敵が御先祖様方な映画、思った以上につらい…
日本側の状況や心情等々の知識があるから、決死の表情で襲い来る日本兵に感情移入しすぎてしまった。
日本兵も助けてくれてありがとう…。
戦争よくない…。
そしてこんな偉業を成し遂げなければいわゆる“普通“と違う考えが認められないのも、辛かった。
戦争により、精神を病んでしまったお父さんも辛かった。
戦争映画なんて絶対泣いてしまうと思ったけれど、あまりにも辛すぎて涙が出なかった。
感動秘話!のようにドラマチックに描かれるのでなくて、ひたすらに信念を貫き通す主人公を静かに追っている感じがとても良かったな。
日本側を過度な悪として描きすぎずにいてくれた製作陣に感謝です。
褌一丁で手榴弾を持ち一矢報いようとする場面や切腹等々、少ないながらも私が学んできたような日本兵についての情報が誠実に映像化されていて、ありがたし…となりました。
たしか日本側は手当てアイテムもそんなになかったはずな中、アメリカ兵は点滴やモルヒネ等充実した医療アイテムが用意されていたのを観て、はあぁぁ…日本兵辛い…となりもうした。
戦争よくない…。
私がハクソーリッジに衛生兵として取り残されたとしたら、足がすくんで一歩も動けないと思う。自分の信念を真っ直ぐに貫き行動に移せるなんて、本当に勇敢な方だと思いました。
汝、殺すなかれ
Netflixで鑑賞(吹替)。
これが実話とはかなり衝撃的でした。信仰の狂気が極限の戦場で凄まじい力を発揮する様は、凄惨な戦争において信念を貫くことの尊さと云う痛切な問いを投げ掛けて来ました。
ひとりの男の行いに焦点を絞ったことで戦争賛美に陥らない作風に好感が持て、一見偽善に映る主人公の行動に周囲が感化されていく展開には、底知れぬ感動すら覚えました。
メル・ギブソン監督らしいリアルな戦闘描写に戦慄。「プライベート・ライアン」冒頭のD‐デイのシーンに匹敵する凄惨さで、戦場のリアルをこれでもかと突きつけて来る。
監督がオーストラリア人だからこそなのかアメリカ礼賛の作品に全くなっておらず、なんならアメリカへのちょっとした皮肉すら感じさせられる、傑作戦争映画でした。
ひどい(笑)
アメリカ🇺🇸映画らしく、1人のヒーローを描きたかったのだろぉが、昔の日本の刑事ドラマのように主人公だけ弾が当たらないとか、米軍が撤退するたびに何故日本軍があのロープを切らないのか等等ツッコミどころ満載(笑)!実際の戦闘を元にしたと言うがフィクションが過ぎる。
お前なしでは戦えない!! デズモンドが起こしたキセキ!
信仰を貫き、最後まで勇敢に仲間を護ろうとした兵士、デズモンドの信念が強く伝わるストーリーでした。 ハクソーリッジの崖の上から吊るした太いロープに結ばれた人の絆が込められていました。 グローバー大尉に認められたときのデズモンドはとても男気のある姿でした。 本当は、亡くなった兵士が英雄だと言い遺して他界したことを後に知ることが出来ました。聖書を片手にした彼が見る人たちに勇気を与えた作品でした。
これは戦争映画か?それとも・・
この作品はれっきとした宗教映画である。圧倒的なリアルな戦争描写の中にあって、人間の戦いの愚かしさ、神の恩寵、そしてそれを戦争のさなか実践する事の奇跡性の高さ、しかも実話としてそれが現実であったとこの救い。これらすべてが一体となってこの映画の気高さが強く印象付けられている。日本兵へのリスペクトもあってとても良かった。実話で無ければ映画としては満点である。
むしろ戦場以外で、繊細な内面を巧みに表現
メル・ギブソンが久々にメガホンを取り、アンドリュー・ガーフィールドがオスカー候補に。ともに表舞台から消えたように見えましたが、しっかり復活したんですね。 冒頭、負傷したドスに「お前を助けるからな」と声をかける兵士がメル・ギブソンに見えた気がして、カメオ出演か?と思いましたが、メルの息子のミロ・ギブソンが出演しているということなので、彼なんじゃないかと。一瞬だったので確証はありませんが。 「プライベート・ライアン」を超える戦闘シーンだとか、R15指定になった過激な殺戮シーンが注目されているようですが、正直言って期待を超えるものではありませんでした。多少なりとも、刺激を求めていた自分が恥ずかしくもあり、「そんな映画じゃなかったんだ」と思った次第です。 良くも悪くも、この映画はデズモンド・ドスの成し遂げた英雄的行動をフィーチャーしたもので、沖縄戦の悲劇とか、戦争のむごたらしさに焦点を当てたものではなかったようです。武器を持たずに戦場にいるということが、どれほど過酷なことかを強調するためには、すぐそばを砲弾がかすめ、死体が転がる白兵戦の迫力がリアルであればあるほどいいのでしょう。 過去の監督作「アポカリプト」や「パッション」には、目をそむけたくなる暴力シーンがありましたが、今作では、むしろおとなしめの描写に意識して抑えたんじゃないかと思います。 映画自体がやや長すぎることと、登場人物が多すぎて負傷した味方の区別が付きにくいことが残念な点です。例えば、奥さんとの恋愛シーンをもう少しサイズダウンして、その分戦場での味方との交流を濃密に描いて欲しかった。 とにかく、負傷した兵士を担いで戦場を駆け抜けるアンドリュー・ガーフィールドの姿に、胸が熱くなり、こみ上げてくるものがありました。「フューリー」なんかが好きな人にはおすすめです。 2017.6.26
1番リアルだったかも、、
戦争映画は割とみている方だが、1番リアルだったかも、、 しかも実話なの知らなかったからびっくり。さらに敵が日本人だったとは。。 第二次世界大戦の話で、舞台はハクソーリッジ(沖縄の前田高地)での戦い。 銃を持たずに戦場に行くとはどんな度胸なんだ、、 最初怖かった大将も、ドスがみんなからボコられたと知ったあとは優しかった。 ラストの大将を助ける場面では、絶対大将デッドエンドかと思ったらちゃんと生きのびててよかった。無駄な悲しみは味わいたくない。このエピソードはちゃんと実話らしい。 「あともう1人助けさせて」かっこよかった。 あと序盤でドスだけ見捨てなかった両足吹き飛ばされた人が生き残ってたのもよかった。 日本兵が手榴弾握りしめて米兵とくっついたシーン鳥肌たった。自分が死ぬとわかってる時どんな気持ちなんだろう、、 お父さんの方はPTSDに苦しんだっぽいけどドスはどうだったんだろう
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