レジデントのレビュー・感想・評価
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ちゃんとゾンビ映画してる。
デンマーク製ゾンビ映画など初めて聞いたが、コロナの影響で観るものを探して、過去にチェックした作品を確認し見つけたこの作品。
感染が始まっても、軍隊による隔離を上手く行っていたのか?秘密裏に感染者を発見駆除していく状態が出来ていたのには驚いた。
ところが情報も封鎖しており、隔離住民は何が起こっているかわからないまま。
ディノ家も各家庭毎に隔離された毎日を送っていたが、やはりタガが緩み始め恋愛脳の息子グスタフが外へ出て感染者駆除を見るまではいいのだが、感染者と知らずにトラックに閉じ込めた感染者を解き放ってしまい、収集がつかなくなった軍隊は撤退してしまう。
この時点で無知は恐ろしい事がよくわかる。
情報とは精査しちゃんとした事を伝えるべきであると。
さらにディノ家に息子の彼女とその母親、隣人夫婦が入ってくるが物語はここから全てが悪い方にいく展開に。
過去のゾンビ映画がそうであったように…。
何しろ親からご近所さんからが一緒に寝泊まりしているところでグスタフと娘が生殖行為に耽る油り断しきっているし、最初の偵察で全滅ルートを辿ってしまうためラストも唐突に終わってしまう。
ゾンビ映画としてのゴア映像がないわけではないが内臓が出ている程度だったり見慣れている人には物足りないだろうと思う。
ゾンビも突っ走ったりはせず、歩くスピードで集光性がある程度。人肉を食い漁る訳ではなく齧って仲間を増やす感じ。これはお国柄なのか?
ラストはともかく、途中までは抑えぎみにしているため落ち着いた印象である意味丁寧に作っている。
悪くもないが良くもないが、初めて観るゾンビ映画なら、これも印象に残るだろう。
ゾンビ物としてはなかなかの出来。
息もつかせぬ展開のゾンビ映画。ゾンビ物としては相当な出来。懸命に生きる家族思いの父親(Troels Lyby)と自分勝手なアホ息子(Benjamin Engell)の描写が対照的。デンマークのローカル映画で有名人が出ていないせいか彼等の演技力が優れているせいかわからないが、ゾンビ物なのにリアリティーがあった。妹役の女の子(Ella Solgarrd)が可愛らしい。
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自宅にて鑑賞。デンマーク産の感染系ホラー、原題"Sorgenfri(物語の舞台となる町名、英題:"What We Become")"。日常に紛れる異変──不気味なニュースや屋外で始終響く虫の羽音、屋外パーティで嘔吐する男等、些細な事から始まり、軍が乗り出す事態に発展する。感染者は、壁や天井を這ったりする超人じみた全力疾走系ではなく、昔乍らのノロノロ系で灯りに反応するのが特徴。丁寧な伏線を積み重ねる起伏に乏しい中盤辺り迄は良かったが、その先の展開が粗く、定石通りに運ぶプロットが凡作へと貶めた。55/100点。
・軍の制御が効かなくなった隔離された町で配給が停止、可愛がっていた兎の“ニノス”を手に掛けてしまったり、助けた女性の食料を奪ったり、最愛の娘に銃を向けざるをえない状況等、極限状態におけるエゴや醜さ、業が凝縮され上手く織り込まれていた。ただ邦題やプロモーション等、相変わらず不釣り合いでちぐはぐな印象を受けてしまった。
・庇っていた母親を滅多斬りし、眼玉を突き刺すシーンを始め、ラスト10数分で一気にグロ描写が詰め込まれているが、それ迄の見せない思わせ振りな演出を度外視した事で、均衡を保っていたバランスが著しく乱れ、興醒めしてしまう。これらは盛り上げる効果を狙ったのであろうが、台無しにする悪しきサービス精神と云えよう。ただ全体としては至ってマイルドな仕上がりであり、ゴア描写を目当てにすると肩透かしを喰らう。
・忍び寄る恐怖を日常に絡めてドライな語り口で最後迄淡々と描き切っていればもっと好きになっていたと確信する。恐らく『エコーズ('99)』や『サイレントノイズ('05)』、『シエルター('09)』、『テイク・シェルター('11)』等と云った一風変わった怪作に化けていたのではと悔やまれる。
・“ソニア”の(M.ボーダとクレジットされている)M.ハマー・ボーダ、序盤に近頃では珍しく若きベビーフェースの女性による喫煙シーンがあった。ただこの役柄は、母親の雲行きが怪しくなりだすと、やりまくると云うビッチな一面も持ち合わせるヒロインであり、その彼女と息子の同衾の最中に飛び込み、冷静に対応する母親と云う哂えないシーンもあった。亦、感染者に紛れてその群れを横断するシーンでは『ショーン・オブ・ザ・デッド('04)』を想起した。
・デンマーク製と云う事で、見慣れないキャストばかりだったが、“ペルニール”のM.ディーネセン、誰かに似てると思ったら、L.ハミルトンだと気付いた。
・鑑賞日:2018年1月20日(土)
ミクロな視点で家族愛を描く、一風変わったゾンビ映画。
【賛否両論チェック】
賛:ゾンビウィルスが蔓延した世界のリアルな展開が、主人公達のミクロな視点で描かれるのが興味を惹かれる。
否:ゾンビ映画にしては、静かすぎる展開なのが気になるところ。急に驚かせるシーンもあり、苦手な人には向かない。
実際にゾンビウィルスが蔓延したら、こうなるかも知れません。そんなリアルなストーリーが、数組の家族というミクロな視点で描かれていくのが印象的です。
肝心なことを隠ぺいし、事態にフタをすることで終息を図ろうとする政府のやり方に気づき、自力で脱出しようと試みる姿が、勇ましくもどこか虚しさを感じさせる展開になっています。
グロシーンも少しありますが、ゾンビ映画好き以外にもオススメの作品です。
感染症
良くあるゾンビ映画で目新しさはないけれど、引っ張って引っ張ってなかなかそれを直接はみせず緊張感をうまく煽っている。
最後は中途半端ではあるけれど、無理やりなオチじゃなかったのは良かった。
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