「1度見るだけなら満足できる!」PLANET OF THE SHARKS 鮫の惑星 YuuuuuTAさんの映画レビュー(感想・評価)
1度見るだけなら満足できる!
分かっていても「猿の惑星」と言ってしまいそうになる
「鮫の惑星」を見た。
アメリカのB級映画制作会社大手の「アサイラム」が製作した映画だ。
時は近未来。地球温暖化の影響で地表の98%が海に覆われてしまった世界。
マンハッタンの超高層ビルも、自由の女神も、
全てが水没してしまっている。
人々は海上にコロニーを築いたり、船上で寝泊まりしたりして
生活することを余儀なくされた。
人間に変わり地球を支配したのが鮫。
そう。B級映画ではお馴染みのキャラクターだ。
ビーチ・シャーク、メガシャークVSメカシャーク、シン・ジョーズなど
鮫を題材にした作品は数知れず。
アサイラムでもシャークネードという竜巻の鮫が
街を襲うという大胆な映画を製作している。
今回の映画では、突然変異でロレンチーニ器官という微弱な電気を
感知し、獲物の位置を把握する高感度センサーが進化した鮫を中心に、
地球上の鮫たちが人間を襲いまくる!
私は初めてB級映画なるものを見た。
ちなみに私が定義するB級映画とは、
オリジナル作品をパクっ・・・、
いや、オリジナル作品を讃辞し、オマージュを捧げた作品のことだ。
正直、もっと笑えるか退屈するかと思っていた。
が、個人的には、思ったほど悪いものではなかった。
確かにCGはショボい仮面ライダーの方がクオリティが高いくらいだ。荒波のシーンでは、自然の力強さを一切感じなかった。鮫自体もつくりもの感がハンパなく、鮫に捕食されるシーンはスーパーファミコンのグラフィックのようだった。
それでも、見所はある!
ネタバレを避けるために多くは言えないが、
1シーンだけ紹介する。
ある女性キャラがカイトボードで海上を走るシーンがある。
カイトボードとは、凧上げの要領で糸のついた帆を空に浮かべ、
その推進力で海上を進むというシロモノだ。
足元にはスノーボードのようなボード装着している。
海中には鮫がウヨウヨ。
その鮫たちがイルカショーの輪っかくぐりよろしく襲ってくるのだ。
右へ左へ、時にはジャンプして華麗にかわしていく女性キャラ。
しかし、なんども避けているうちに
ボードが足から外れてしまう。
絶体絶命だ!
・・・と、そんなシーンがあった。
どうなるんだろう?とハラハラした瞬間だった。
ここら辺の演出は監督のなせる技なのかもしれない。
今回メガホンを取ったのは、マーク・アトキンス監督。
デスノートをオマージュしたイーブルノート、
ジョンカーターとアバターを組み合わせたアバターオブマーズなどを
撮った監督だ。
主演はエリジウムにも出演していたブランドン・オーレ。
このサイトの出演欄を見てもらえれば
他の俳優たちの名前もわかるが、
何せB級映画だ。情報が少ない!というかない!
検索してもWikipediaすら出てこないのだ。
日本でレンタルされるくらいの映画なのに
情報がないのには驚いた。
見終わった感想は、何度も見る映画ではないなということ。
内容自体はすごくシンプル。
地球温暖化に歯止めをかける。
そして鮫の侵略を阻止する。
この2本の目標に向かってまっすぐに進んでいくことで
余計な枝葉のストーリーがなく分かりやすい。
その分、モノ足りなさを感じる人もいるかもしれないが・・・。
私は情報がありすぎると、一度見ただけでは理解しきれないので
そういう意味でもありがたかった。
お酒でも飲みながら疲れた頭を休めるのにちょうどいいと思う。
時間も90分とお手ごろ。
普段テレビ番組をなんとなく見ている時間を使って
たまには映画に時間を使って見るのにいいのではないだろうか。