「哀しい世界で描かれる、胸に迫る姉妹の絆。」スイッチ・オフ 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
哀しい世界で描かれる、胸に迫る姉妹の絆。
【賛否両論チェック】
賛:電気消失を機に回り始める、1つの家族の哀しい運命の歯車と、それでも生きようとする彼女達の姿が、観る者の胸を打つ。
否:略奪や暴行等、災害時の人間の醜さが随所に観られ、軽い気持ちでは観られない。
“電力が消失する映画”といえば、最近では「サバイバルファミリー」がありますが、本作はそれよりもかなりシリアスで、哀しい雰囲気が漂います。
電気がなくなり、原始的な生活が始まった矢先に、父親を事故で失ってしまったエバとネルの姉妹。力を合わせ、なんとか生き延びようとする2人に、運命はさらなる試練を与えてきます。それでもお互いに支え合い、時にはぶつかり合いながらも生きていく姉妹の痛々しい姿には、胸に迫るものがあります。
「緊急事態には、人間の悪い面が現れる。」
という言葉に代表されるように、人間の醜さも見られ、決して軽い気持ちでは観られない作品ですが、是非心して観てみて下さい。
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