「いろいろな所に目を瞑れば面白い」トモダチゲーム 劇場版 よんしんさんの映画レビュー(感想・評価)
いろいろな所に目を瞑れば面白い
まずね、いろいろガバガバです。ツッコミどころが多すぎます。
しかし役者は、今や国民的若手俳優の吉沢亮に山田裕貴ですよ。二人ともとにかくいろんな作品に出まくって顔を売りながら演技を磨いてる時期だったんでしょうね。主演の吉沢亮、山田裕貴、内田理央の三人がニチアサのヒーローもの出身というのも面白いです。
いわゆるデスゲームものですが、とにかく設定がガバガバ。フツーのデスゲームものなら、逃げ出せない状況であることを説明するための噛ませ犬として誰かが無茶なことをして犠牲になるもんですが、本作はそんなことはしない。なもんで抜け出したペナルティが借金だけ。そしてゲーム参加者は素直にルールに従ってゲームに参加しようとする。
デスゲームの元祖的作品の『バトルロイヤル』や『ライアーゲーム』や『カイジ』から学ばなかったんかね? 逆に最近の異世界転生モノのように状況を素直に受け入れちゃってる感じ???
彼らはゲームマスターのマナブくんにも突っかからない。出口も探さない。ある面新しいのかも(笑)。
そして平均して高校生の年代より10歳以上年上の俳優陣、大学生役ならいけるけど、さすがに高校生には見えないよ〜。
デスゲームの舞台も、おそらくVRかなんかの特殊な空間ってことなんだろうけど、フツーの教室にフツーの街なかの学校の屋上なもんだから、逃げ出せないという緊迫感が皆無。
とまあ、ツッコミ出したらキリが無いけれど、それでもまだ若干演技が未熟な吉沢亮と山田裕貴の姿が見られるのは貴重ですね。内田理央は今と変わらないかなあ。
で、ツッコミどころはさておき、ストーリー自体はなかなか面白いです。ガバガバなんだけど先が気になる感じで悪くないです。デスゲーム作品初心者ならオススメです。ただ、映画館で見るほどではないなあ。ドラマ版と合わせて配信で気軽に見るのにはちょうどいいかな。
ってなわけで、本作は吉沢亮と山田裕貴がこんな作品出てたんだ〜、というのを楽しむ作品としての価値はあるかと。
まあ、ツッコんだら負け。あるいはツッコミながら楽しむタイプの作品ですね。
当時、映画館で観ちゃった方はご愁傷さまです。