「少女漫画としては王道の展開なのですが...」劇場版 はいからさんが通る 後編 花の東京大ロマン ホワイトベアさんの映画レビュー(感想・評価)
少女漫画としては王道の展開なのですが...
昨年鑑賞した前編をとても気に入っていたので後編が待ち遠しく、今回公開初日に早速映画館に駆け付けたのですが、前作とは少し趣が違っていました。少女漫画の装いを纏いながらも、東京と中国大陸を股に掛けつつ、大正時代の世相や激動の世界情勢を上手くストーリーに取り込んだ、歴史大河のような骨太感が前編の真骨頂だったと思うのですが、後編は少しこじんまりと纏め過ぎていたように感じました。特に、尺が足りなかったのか、主人公・紅緒の初恋の相手で、行方知れずになっていた少尉の再登場のさせ方がいかにも安直。これでは本作でそれまでに積み上げてきた考証やプロットが台無しになりかねない。ただ、ラブロマンスの展開と結末は、少女漫画としてはある意味とても王道でしたし、紅緒のハイカラさん振りは健在でしたので、そこは十分楽しめました。
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