「映画は光と音と言葉でできている」光(河瀬直美監督) P.Pさんの映画レビュー(感想・評価)
映画は光と音と言葉でできている
『殯の森』や『萌の朱雀』など、映像の美しさが印象に残る監督さん。この作品も圧倒的に映像が美しい。ヒロインの水崎綾女さんの切れ長の瞳と鼻梁の通った横顔。シーンによってピントや調光が変わる奈良の町並みや森。ただ、映画の美しさや奥行きは映像だけで成り立っているのではなくて、画面から聴こえる音や台詞といったイメージの連鎖で観る人の心に想起されるものだ。だから今回映画の題材に視覚障害者のための映画の音声ガイドを持ってきた河瀬直美監督のこれからの作品は、きっともう一歩進んで、そういうイメージそのものを撮るような映画になるんじゃないかと思う。この映画の音声ガイドも是非聞いてみたい。
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