「永瀬正敏の迫真の演技力」光(河瀬直美監督) akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
永瀬正敏の迫真の演技力
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ある映画の音声ガイドの脚本をつくる仕事をしている女性。私は今回、偶然にも字幕つきの上映を見ることができたのだが、これは、音声を聴くことの出来ない聴覚障がい者用のバージョンだったわけだ。台詞も音響効果も字幕で読むのは忙しいことがわかった。
この作品では、視覚障がい者が多くでてくる。
映画を音だけで楽しむというある意味、一般の観客より高度に作品世界に入り込んで鑑賞する上級の観客たちである。キャラクターを半分以上自分で作り上げ、建物や景色を自前で作り上げる。
光を失った世界で生きている人々。私にはなかなか想像出来ない世界である。しかし、この世の中には、視覚や聴覚を失って生きている人たち、失いつつ生きている方々も大勢いる。想像力や記憶力では健常者とは比べものにならないすごさがあるような気がする。
この作品では、視覚障がい者用のガイドをつくる仕事と視力を失いつつあるカメラマンという二つの主要なテーマを交互に見せている。
これに、主人公の痴呆症の母親と老いの進んだ映画監督に老いたる人の代弁をさせている。
カメラワークは特殊だったが、とてもためになりました。
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