「原作リスペクトは痛いぐらいに感じるが、純粋に映画として楽しいかというと。。。」ゴースト・イン・ザ・シェル a7aさんの映画レビュー(感想・評価)
原作リスペクトは痛いぐらいに感じるが、純粋に映画として楽しいかというと。。。
攻殻は士郎正宗の原作から、押井攻殻、TVアニメ版の神山攻殻とみてきたが、そのオマージュシーンが随所にみられる映画だった。アニメをリメイクした作品としては本当によくできてると思う。素晴らしいと賛辞を贈りたい。
しかし押井攻殻の世界観をそのまま実写化したのは褒められるべき点でもあるのだが、全体的に画面が暗いのが肯定的になれない。画面が暗いと単純に見辛い。
ファンからすればよくぞここまでの映像に仕上げてくれた!と星5点を献上するのですが、正直ファンじゃない人にまで勧めるかというとちょっと難しい。まぁ、映画としてちゃんと成り立ってたので3点ぐらいにはなるかと思うが、攻殻をあまり知らない人が見て楽しいかというと正直厳しい。そもそもSFよくわからん人に対して押井攻殻がそこまで面白いかったのか?と言う話になるのだが。。。
やっぱり押井攻殻が発表された1995年だからあの世界観や話が凄かったわけで、20年以上経った2017年に同じことやってたら色褪せてしまうのは仕方ないことだと思う。だが映画として面白いかどうかはそんなこと関係ないので、2017年公開の映画としは厳しいよなぁという評価にならざるを得ない。
原作リスペクトを感じさせつつも1995年当時の押井攻殻より一歩上のエンタメを期待したいのだが、それは贅沢と言うものだろうか。同じレベルには達していたと思うが、いかんせん時代が先に行ってしまって時代遅れというか見飽きた題材となってしまっているのが残念。