「狐を狩るのに兎をよこすな」ゴースト・イン・ザ・シェル lavaさんの映画レビュー(感想・評価)
狐を狩るのに兎をよこすな
まず、攻殻機動隊というアニメを見たことのある人とない人で評価は変わると思う。
既に一通り見ている自分には、 今回の話は、90年代の映画版とSAC2のほんの少しを混ぜて2時間でまとめたような内容で、新鮮さがないと感じた。
とはいっても、映像のリアルさ(特に芸者ロボットやビル)、立体感、戦闘シーンの迫力はアニメを遥かに上回っていた。
そして、スカーレットヨハンソン演じる草薙素子の完成度、アニメで出てくる場面・構図の再現性の高さが、この映画の最大の魅力なのだろう。
わりと抽象的な部分をほぐして、誰にでも理解できるように見せようという意気込みも伝わる。特にゴースト関連。全身義体の草薙素子の心理状態の描写はよくできてる。
しかし、既存の枠にとらわれすぎてる部分もあり。もう少しエンターテイメントな要素をとり入れたりして、オリジナリティのある展開が見たかった、というのが正直な感想。
あと、荒巻だけが日本語でメンバーとやりとりしているシーンにはかなりの違和感を感じた。ビートたけしの戦闘シーンはかっこよかったけど。自分は「狐を狩るのに兎をよこすな」(うろ覚えw)の一言が好き。
エンディングはまさかのあの曲。
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