「ズタボロ」先生! 、、、好きになってもいいですか? U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
ズタボロ
かなりハードな物語だった。
いや、ハードと言っていいものか、どこまでが現実とリンクするのかはホントに分からないのだけれど、元が少女漫画だけに。
ヒロインはズタボロに傷つく。
そのビジュアルとは裏腹に。
切ないとかそおいう感じには思えず、ナイフでザクザクと胸を刺され尚且つ抉られもするほどの重傷なのである。
多感な時期の設定ではあるものの…あの時期の女子には既定路線なのか?痛々しい。
ああいう傷を自分も与えてたのかと思うと、心底申し訳なく思う。例えそれが彼女達の身勝手な思い込みだとしても!
入学式から始まり卒業式で終わる。
その入学式のヒロインには一目惚れするほど可愛いのだが、事の顚末はお世辞にも朗らかに応援できるというものではなく、彼女の一途な想いはある意味テロでもあり、受ける側の日常を破壊する。
そおいう恋愛が高校時代には確かにまかり通ってたとの記憶があるからこそ、大人になった今、その側面というか内側を考えたりもしてしまう。
確かに生田氏が言うように「広瀬すず史上、格段に可愛い」のは間違いはないのだが、「広瀬すず史上、格段に恐ろしい」とも思う。立ち止まらないのだ。その攻撃力と破壊力は絶対で抗いようがない。
作品中の先生も抵抗虚しく飲み込まれてた。
なんつうか、ビジュアルと物語とのギャップなのか…可愛い広瀬すずを観たいと思っていくと懲らしめられる。
いやもう入学式のファーストカットから何度も何度もキュンキュンさせられるのだが、僕は懲らしめられました。
青春恋愛映画にありがちなお芝居が、生田さんと広瀬さんには露ほども感じられず、かえって現実を想起させられからこその感想かもしれない。よくぞ受けてたったと生田さんを絶賛したい。
あざとい展開もあるよ?
ただねえ…なんというか、照明なのか音楽なのか、アングルなのかカットなのか、言いようがない不協和音も感じ、無理くり一方向に誘導するかのようなチグハグ感を感じた作品でもあり、実際、広瀬さん自身にもある種の強引さを感じもした。
広瀬すず史上、最高に可愛い作品ではあったものの、広瀬さんじゃない方が作品世界が広がったのではないかとも思えた。
でも、最後に手が繋げて良かったよねえ。
あそこで「卒業しました。じゃあね、先生!
またね!」とか言われなくてホッとしたよ。
いや、そおいう事もあるし、やるんだよ!
そおいう暴風雨に巻き込まれても、それまでの人生を天秤にかけて決断しても「あぁ、そんな事もあったよねえw」で片付けられたりもするんだよ、男子的には到底信じられない整理の付け方を彼女たちは知ってるんだよ。焼け野原に1人佇む生田先生じゃなくてホント良かった!
あの物語の裏側に、何人もの殉死、爆死もしくは討ち死にした男子がいる事を忘れないでほしいw
この一文は蛇足かもしれんが…
JKって異星人だよなぁ。