「不快な気分」光(大森立嗣監督) erieeさんの映画レビュー(感想・評価)
不快な気分
クリックして本文を読む
突然の爆音と美少女設定の美花の悪女ぶりにイラッとし、輔と父親の最悪な親子関係にも気分が重くなる。
井浦新と瑛太の演技は素晴らしいのだが、原作を知らない私は離島で何がどうなったのかしばし呆然。
輔が父親から虐待を受けているが周りの人は見て見ぬ振りをし、唯一輔が慕う兄のような存在が14歳の信之。
信之と実花は恋人同士。
ある日、事件は起こる。
美花が男に乱暴されている現場を見た信之は美花を助ける為男を撲殺した。
2人の後をつけてきた輔はその死体の写真を撮った。
見晴台でデートをする信之と美花についてきた輔の3人は津波に襲われるが助かる。
生き残った島の住人は島を離れた。
それから25年が過ぎた。
信之は妻と娘の3人家族。
美花は芸能人となりテレビで活躍していた。
輔は信之の家族を探し出し信之の妻と不倫し、信之に近づくきっかけを待っていた。
信之の娘の椿が変態にイタズラされた時、妻は輔と会っていた。
5歳の娘の身を案じる妻に、不倫中に起きた事件だと知ってもポーカーフェイスを装う信之。しかし本心は腑が煮えくりかえる思いだ。汚い言葉で妻を罵る映像が衝撃的。
輔は25年前の殺人をネタに美花と信之を強請る。
輔はただ信之に自分の存在と愛情を求めていたのだろう。
登場人物全てが自分勝手なエゴイスト。
理性が剥がされ本性が剥き出しになった先に見えてくる真実とは何か?
報われない輔の愛情表現が哀しい。
コメントする