「「幸せのおまけ」」素晴らしきかな、人生 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
「幸せのおまけ」
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愛、時間、死。人生において、その三つがテーマ。
それぞれを擬人化させて、廃人同様のハワードに接していくのだけれど、それを依頼する同僚が、自身の担当する役とまったく同じテーマで悩んでいる。ハワードを勇気づける手段でありながら、自らを見つめ直すきっかけにもなっていた。だから深みがあるのだな、この映画は。
ハワードが、「子供を亡くした家族のつどい(仮称)」で出会った女性との交流によって再生していくのだろうと思っていると、そこにハンパない事実があった!、なんていうこの展開を予想すらできなかった。それだけに、ようやく娘の名を口にできた瞬間の感動はたまらなかった。
しかしなぜ、「死」の女優が、病院で妻と隣り合わせていたのだろう?
もしや、三人の役者自体が、神様が地上に遣わした代弁者だったんじゃないのか?
神様はハワードを、そして同時に同僚三人をも、同時に救ったのだ。
それまでの彼ら四人の苦労に報いるために、幸せのおまけを与えてくれた、そう思えてならなかった。
一つ難点。
あいかわらずのダサい邦題。映画の語ろうとすることがボヤケてしまう。どうにかならないものか。
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