「時系列に見る⑧ ウルヴァリンの最期・・・」LOGAN ローガン ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
時系列に見る⑧ ウルヴァリンの最期・・・
「デッドプール&ウルヴァリン」の公開に先駆け、ちょっとおさらいです。先ずは、ウルヴァリンの登場する作品から時系列で見直してみることにしました。
「ローガン」ウルヴァリンのシリーズなのに、タイトルにその文字はない。ローガンという一人としての物語がそこに展開する。
ローガンの響きから老眼を思い浮かべる歳なんですが、あながち間違いではないかな。最後のストーリーでもあるし、それっぽいシーンも登場します。
冒頭からいきなりの乱闘シーンなのですが、すでに戦士ウルヴァリンの姿はそこに非ず。チンピラ相手に必死の形相で挑み、見事に落ちぶれた感を醸し出している。そして余裕のなさを示すかのように、R15も納得の凄惨なシーンが展開する。
ホラー好きな自分は、ここからすでにテンションアップだったんだけど、苦手な人には、かなりの苦痛じゃないかな。単なるオープニングなんだけどね。
さて、本編ですが、ウルヴァリンみたいな少女が登場します。
アクションも見応えあり、「キック・アス」の女の子を彷彿させる見事なスプラッターアクションです。
そしてプロフェッサーXの登場!なんですが、こちらも見事な落ちぶれ爺さんです。かってのボスだった雰囲気は全くない。介護老人のようでもあります。
おまけにテレパシーの制御も出来ないときがあるような・・・
この三人のロードムービーが展開する訳なんですが、従来のヒーロームービーとは全く異なるものでした。
元々マーベルのヒーローは影のある人物ばかりですが、この作品にはヒーローらしさがありません。正義の戦いではあると思いますが・・・
「シェーン」をモチーフにしただけあって、全体的に西部劇のような雰囲気があります。荒涼とした世界観もそうですが、この作品自体、X-MENという感じとは異なる気がします。 エンディング曲も良かった。
【ネタバレ】
それにしても、プロフェッサーXの最期はショックでした。 世界を滅亡させるやも知れぬ力を持ちながら、あまりにも呆気ない。老いたとはいえ、こんなに簡単に・・・って感じでした。
また、ウルヴァリンに絡む幸せな家族が、また不幸に見舞われてしまった。ストーリーだから仕方がないとはいえ、切ないものです。
最後だからですよね。今回はマーベルお馴染みのエンドロール後のオマケもありません。
「キャリー」みたいに墓から手が出てくるのをちょっと期待したんですが、それをやったら批判が炎上したかもしれませんなぁ。
感動的な最期を迎えたウルヴァリンだったのに、「デッドプール&ウルヴァリン」で、ヒュー・ジャックマンが復活!
う~ん、嬉しいんだけど・・・ちょっと複雑な心境です。
そういえば、レビューには知った風に書いたけど、俺はウルヴァリンの映画ということも知らずに入ったんでした。おまけに観た時点で、ウルヴァリンシリーズをひとつも観ておらず、というかマーベル自体をひとつも観ておらず、という状態だったんでした。
だからレビューの冒頭は「長い!」なんですけれど、今はそんなヤツでも呼び込んだこの映画はすごいんじゃないかと思ってます。