仁光の受難のレビュー・感想・評価
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コメディの様なそうで無いような
モテモテの僧侶が闇落ちする話です。
ものすごくテンポが悪い!
じっくり丁寧に描くにも程があります。
最初に気が触れるシーンなど、あの長さである必要性を全く感じませんでした。
この映画の鑑賞を検討される方は薄々お気付きと思いますが、B級です。
B級映画というジャンルの中ではとても面白かったです。B級映画らしいB級映画でした。
致し方ない
以前、叔父に身も蓋もない禅問答みたいなことを問うた時、『お前はお坊さんになったほうがいいんじゃないか?』って窘められたことがあった。それ以降、哲学や宗教に興味を持ったのだが、如何せん頭が悪い性で結局、追求も探求もせず、ていたらくが続いている。
今作品はそんな自分のダメさ加減を呼び起こしくれたありがた迷惑な映画である(苦笑)
演出的にもおっぱいが沢山出て、煩悩感満載でなかなか満足感である。ただ、女性観客がそこそこいたのが不思議な作品だ。それほど秀麗眉目というわけではない主人公だが、一応役柄は神がかったようなモテ男の修行僧が,実はハーメルンの笛吹きよろしく、行く先々で女を根こそぎ連れ去るという妖怪に成り下がるという話なのだが、短い上映時間でも、丁寧に順序立てて進んでいくストーリー展開に好感を持てた。まるでマンが日本昔話をみているような感覚に陥るのだ。
中盤のボレロのシーンは、少々冗長感を否めなかったが、それ以外はアニメーションや、江戸時代の錦絵等を駆使したコミカルな構成に、アクセントが付けられていて楽しめる作品に仕上がっている。
表題の通り、自分の在るべき姿に肯定したとき、人間は妖怪になるのだということを哲学的に解いている面白い作品だ。
まぁ、大多数の人間はそこまで行き着かないのだけどね(苦笑
主人公に大変羨ましいと素直に感じさせた楽しい作品であった。
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