ホームレス ニューヨークと寝た男のレビュー・感想・評価
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あまりにダンディーで、型破りな被写体
世の中にはいろんなタイプのドキュメンタリー映画があるが、これは日常からふと湧き出た「小説よりも奇なり」な作品と言える。カメラがとらえるのはマーク・レイ。52歳。ホームレスと呼ぶにはあまりにダンディーで、俳優、そしてファッション・フォトグラファーとしても活動する彼。しかしジムやカフェで時間を費やし、やがて彼が就寝しに戻る先は、とあるアパートの屋上。そこで寝袋にくるまって朝を迎えるのだ。目の覚めるような美しいマンハッタンの映像、それにイーストウッドの息子でありミュージシャンのカイルが奏でる書き下ろしのジャズ音楽との相性も最高。そこをマークがヒョイヒョイと渡り歩いて行く姿は一切のムダがなく、もはやこれがドキュメンタリーであるのを忘却させる。どんなステレオタイプにも属さない型破りな彼の存在によって、この映画は日常の隙間からこぼれ落ちたような、不可思議で魅力的なニューヨーク・ダイアリーとなり得ているのだ。
大都会に住まう現代人を平等に戦慄させる!
ファンシーなスーツを身に纏ったホームレスのフォトグラファー。この謳い文句に、てっきり主義主張があって野宿しているのかと思いきや、主人公は"成り行き"で住む家と収入源を失った、若干ついてない平凡な男だと知って愕然となった。"成り行き"の経緯は映画を観て頂くとして、ニューヨークでこれを実践していることにある種の恐怖を覚える。なぜなら、かの町ほどステイタスとそれに準じた収入の額が人をランク付けする場所はないと聞くからだ(NY在住の友人・談)。見てくれや性格の良さに関係なく、何をしていくら稼いでいるかによって生活圏が異なるという意味で、東京と比べてやはり厳しさが半端ないのだ。とは言え、たとえホームレスは回避できても、下手をすると明日は我が身。このドキュメンタリーが放つ不気味な現実は、いかに住むか?という興味を超えて、地球上の大都会に住まう現代人を平等に戦慄させるものだ。
ハンサムだからヒモになれそうだけどな
2024年現在、彼はどうなっているのでしょうか。物価が高騰しているし、歳も取るしなあ。飲食店でパートタイムジョブでもすれば何とか食べ物には困らないか。ハンサムなので女性のヒモや愛人になれそうですけど、お金の為に割り切れない不器用な男性なんでしょうね。
イケメン親父でホームレス
ジムに通って身体を絞っているけど家が無いからジムのシャワーで身体を洗う。
PCはあるけど、ネット環境が無いから喫茶店の無料Wi-Fiを利用している。
モデルになる夢を持って都会に出るもアパートを借りる事ができないから、廃アパートの屋上のスペースをビニールシートを屋根にして寝ている。そんな日常をカメラは追い続ける。金は無くとも何とかなるもんです。
映画の終盤で泣くシーンがあるんだけど、昔の小池一夫の劇画みたいに「 ぶわっぁ 」 って大粒の涙を流して泣くんですよ。こういう所が女性の母性本能をくすぐるんでしょうな。
こんだけイケメンでも苦しい生活をおくっているのを見れば、どんだけ底辺でも屋根があれば幸せかと再確認できる映画。ちょーお勧めです。
好きにしてくださいよ
仕事もあるようだし、友達もいるようだし、「好きにしてくださいよ」って感じ。こういう人はきっと雨風凌げる場所があっても同じこと言ってると思う。地下鉄無賃乗車なんて最早犯罪者じゃないですか。
自分が自分であるために
一般的に知られているホームレスという概念で捉えるのではなく、彼がNYで生き残るために取った手段がホームレスという選択であり、それ故に経済的自由や職業的自由を手に入れ、自分らしく生きることができている。これはつまり自分らしい生き方を選ぶ1つの方法でもあるということだ。ただ普通の人であれば家を失くして生活しようとは思わないだろう。
自由を突き詰めたら超ミニマリスト(ホームレス)になっていたという予告編のタイトルにもある通り、当の本人もこの生活スタイルは偶然であったに違いない。
それでも私はこの生き方ができる男に憧れる。
もちろん成功して、家も家族も全てを手に入れられる方が人生の満足度も高いだろう。
しかし、割り切って自分らしく生きることを選択する。ある意味で現代においては必要とされる生き方であり、そういった意味でこの映画から学ぶ事は多いのではないかと思う。
ザ・ノンフィクション「ホームレスカメラマン」
ホームレス生活を送るファッションカメラマン。
ビルの屋上に忍び込みネグラとし、ジムでシャワーと洗濯をする。
男前でセンスが良くてエキストラとしても映画撮影に呼ばれたり。
たぶんニューヨークという都市から離れたら暮らせもするんだろうけど、マンハッタンで生活することにこだわっている。
普通、こういう生活は二十代であきらめるんだろうけど…男前だから、引き際がなかったんだろうと思う。
もう年齢的に限界が近づいてきている事も解っている。
バブルの頃には、こういう人いた気がするな。
孤独の涙が、、、
華やかな世界で生き続ける彼
孤独の中で たまに見せる寂しさの顔
涙がとても印象的だった
誰でも自分の思った通りいかない
その中でも必死に生きている姿が共感できた
この先 いい人生 笑顔でいてもらいたいなと思う
ラストの涙と笑顔が全てだと感じました
不思議な人
お金がないにもかかわらず、
華やかな世界に身を置く不思議な男性。
虚栄心に蝕まれたバカにも見えるし、
ピュアな自由人にも見える。
自分に自信があって、飄々と生きているのかと思いきや、
ナイーブでネガティブな一面も覗かせる。
見た目のかっこよさなのか、
魅力的に見えた。
よほどのスーパーモデルがオシャレなポリシーを持ってホームレスなのか...
よほどのスーパーモデルがオシャレなポリシーを持ってホームレスなのかと思いきや、なんとタダの痛いまま大人になったおっさんだった。才能もなく頭もあまりよろしくなく、モデルとしても半端だったんだろうな…。
とりあえずテキトーにどんなふうに生きてもいいんだ、ということかな?
追記。
なんか日本でこの人に寄付とか始めたらしいよ・・・。ばかなのだなあ本当に・・・。
レビュー訂正
訂正前:
主人公に好意が持てませんでした。それはそれで良い場合もあるんですが、美しくないものをひたすら見せられてる感じがして、見ていて気持ちが悪かったです…
訂正後:
監督が主人公自身だと知り、また新しい角度で共感出来ることが出来ました。なのでレビューを訂正して、星1・5から星3にします!
自分をこれだけさらけ出すのは難しいことです。まず決心に感動、そしてニューヨークから世界的に上映されてることに、拍手です。
失敗が多いほど、チャンスは訪れる
ホームレスなのにどうしてそんなかっこいいんだ⁈という感情的な衝動に駆られ、劇場に入ったわけですが...カッコよかったっすw
欲しいもののため、仕事のためなら生活の中で削げる費用はどんどん節約する姿勢は彼の抱いてるカメラマンとしての情熱とプライドを感じました。(ホームレスはさすがにキツイなw)起きている間はひたすら動き、様々な環境で様々な人と関係を広げて行く。ここら辺の彼の行動力と習慣は見ている自分にも影響を受けました。本当にニューヨークには夢を追いかけた人々がこんなに集まってるのだな、と実感しました。
改めて自分の追いかけてる物に対してどれほど強い思いがあって、そのための行動が起きてる間にできているか、自問自答したくなる映画でした。
音楽がおしゃれ。
音楽と風景がおしゃれだった。
家を持たないでいることの、気楽さと不安を両方知ることができた。
予告編で見た、屋上の特等席から、ビール片手に花火を眺めるのは羨ましい光景だと思ったが、
「いつも緊張している」という言葉の通り、
嫌なドキドキ感がいつもつきまとっているのだろうと思った。
仕事で、南アフリカに行かないかという誘いの場面で、
家がないからこそ、そういったフットワークの軽さがいかせる。
また、年を重ねると、ああいう生活は不安だろうと思う。
しがらみのない生活に憧れはするが、
あそこまでする勇気はないなぁ…。
こんな生き方があってもいい。華麗な世界における異端児の姿。
【賛否両論チェック】
賛:ファッション界で華やかな生活を送りながら、一方で実はホームレス生活を送るという、破天荒な生き方をしているカメラマンの姿が淡々と描かれ、思わず興味をそそられる。
否:1人の男性に密着するだけの作品なので、展開という展開もなく、見方によっては非常に退屈してしまいそう。
ファッション業界という華麗な世界の片隅にいながらにして、一方では必要最小限の荷物だけを持ち、ホームレス生活を送っているという、非常に類まれな生き方をしているマーク・レイさんの姿が、とても興味を惹かれます。
ただここで重要なのは、彼自身も決してその生活を望んではいないという点だと思います。やむにやまれぬ中での決断だという内容に、思わず考えさせられるものがあります。
取り立てて可も不可もない作品ではありますので、ドキュメンタリーが苦にならなくて、気になった方は是非。
観て、ちょっと幻滅・・・
かなり型破りな、それでいてファッショブルな映画と
思ってましたが・・・
数ドルで良いので送ってほしいとか、やっぱり生活できていないだけ?
ってかんじですか?
あれだけ才能があるようでもマンハッタンではやってけないのか。
一緒にするなと言われても
ご本人の舞台挨拶付きの会で鑑賞しました。
ほぼホームビデオと同程度の機材で作成したとのことですが
そこは絵になる街ニューヨーク、お洒落な映像と音楽で楽しく観れました。
作中でも舞台挨拶でもご本人はホームレスと言われると惨めで汚い人と一緒にされるみたいで抵抗がある、と語っていました。
自分がホームレスでも、かっこ悪いホームレスに優しくできないところに、「カッコイイ」自分を維持する苦しさと可笑しさを見た気がしました。
サバイバル
モデルからフォトグラファー 俳優と名前こそ有名ではないがいろんな経歴のある
マーク・レイさんのドキュメント映画
スーツ姿で街を歩くモデルを見つけては写真を撮り
街を歩く一般人にも声をかけ写真を撮る
ショーにも出向き精力的
ビルの屋上で6年 寝起きしながらも定職はない、しかしカメラやパソコンもある場所にしまい
いろんなイベントに参加し、映画のエキストラにも参加する。
才能もあり社交的。
一日が終わる頃になるとまたビルの屋上に戻る。
普通の生活をしている人には理解不能
だけどマーク・レイという人間は好きになれる。知っている人なら評価は高くなるだろう。その分評価は高くはできなかった。
住む所が無くても、生きていける 仕事が出来る マーク・レイの都会のサバイバルを観た感じ。
舞台挨拶での本人談
カメラを回す監督と二人で作った映画とのこと
またいきなり仕事をなくしたりしたら って自分にもあるかも知れないと思って欲しいと。
一人の人間の生きざま
観ておいて損はないと思います。
予告編やフライヤーと違う印象
「敢えてこの生活を選んで、幸せな日々を送っている男」という印象を与える予告編とフライヤー。
私は映画を観て「止むおえなくこの生活をしている」というのをとても感じた。
最初は敢えてホームレスと言うスタイルを取っていたが、やはりツライ。
なのでフライヤーの「自由を追求したら、家は必要なくなっていた。」は違うかなぁと感じた。
「友人にホームレスだと言ったら心配されるだろう」とか、
「この生活から脱したい」とか、
確かにホームレス生活を楽しんでいるシーンもあったけど、葛藤がとてもにじみ出ていた。
一晩の恋やカメラマンの仕事っぷり、エキストラの仕事を受けるシーンや、
生活拠点となる寝床への侵入方法等がキチンと観れた点は良かった。
この映画を公開された後、生活拠点の下に住む友人はどう思ったのかがとても気になる。
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