「ヘルシンキ...... Do you need a reason to like someone?」オリ・マキの人生で最も幸せな日 NaakiⅡさんの映画レビュー(感想・評価)
ヘルシンキ...... Do you need a reason to like someone?
風景もサウンドスケープも人も動物も.....すべてのものが自然。そのことが登場している役者の演技の自然さをサポートしている。個人的に仏教用語の”遠離(おんり)”なんて知らなくてもこの映画がハリウッド映画とはかけ離れ異なる映画作りがされている事に気づき、見る機会があったのは幸運だけでは済まされない思いになる。
What are we going to do with it?
-Let's kill it.
-Let's release it.
-Let's eat it. (it:瓶に捕まえたハエ)
無口なのに遊園地の水槽・的当てゲームでボールを投げれない女性にも子供に対しても優しい男オリ・マキ。彼の女友達としか最初見えなかったライヤ。マネージャーのエリスの家に泊まった時も、二段ベッドではしゃいでいた彼女。二人の関係が最初、理解することが出来なかったし、難しかった。彼の優しさを逆手にとって利用しようとする人たちを見て、自分の心がすごく汚れてしまっているのに気づかされる。彼らと何ら変わらない。
What if I lose?
What if people are disappointed in me and realize I'm not
the guy they advertised?
What if you're disappointed?
How could I be disappointed when I haven't asked anything
of you?
If anyone's disappointed, it's because of his stupid fantasies.
You're not responsible for them.
Is that so? -Yes, it is.
Will you ....... ?
あたかもメトロノームでもどこかに仕掛けているのではないかと思ってしまう一般の映画の台詞の流れ。この映画に関しては存在はしていないので会話のタイミングが面白く感じる人しか受け付けないかもしれないし、イベントの少ない映画に対しては、拍子抜けされるかもしれない。個人的には、今はやりのデジタルカメラではなく、わざわざ16ミリフィルムで何故撮影されたのか?なんて考える機会を与えてくれた作品。
Remember that you've worked a hell of a lot for this.
You've practiced in the best possible way.
You'll go out there and enjoy.
Show them what you know.
Don't be afraid of anything, not even losing.
You know you're safe.
If it starts going bad, we'll always be there for you.
Is there anything else I can do for you?
No. I'm ready.
フィンランド初となる世界タイトルマッチが地元ヘルシンキで開催されているのに、描き方や声援などの音声を控えめにしているのは意外なものとなっている。わざと盛り上げない表現の仕方以前に、この映画自体がボクシングのイベントなんてあったのかと思えてくる作りとなっている。
「ボーダー 二つの世界」とは、別人のような演技が光っているマネージャー役のエーロ・ミロノフ。改めてすごい人です。
この映画が意味する本当の幸せとは・・・・・?
You think we'll be like them?
You mean old?
Yes, and happy.
Of course we will.
映画サイトでも紹介されている一瞬のトリヴィア。
In the end of the film, Olli and Raija walk to the harbor and
encounter an old couple. The couple are the real-life Olli and
Raija Mäki.
とにかく人にやさしいライヤの笑顔のような映画と言える作品です。
Finally パチパチ