サーミの血のレビュー・感想・評価
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切ないです(´・ω・`)
ハエでしょうか?虫の音が印象に残りました。
その音があるか無いかで生活環境の違いが上手く表現されてたと思います。
自分の生まれる場所や人種なんて選べるはずないんだけど、少しの違いで差別される側かする側か...
どちらも嫌だな〜(´・ω・`)
生まれ育った山岳地帯から離れた事によって、そういう世の中の事情を知ってしまい、年齢的に思春期や反抗期の子供ならそんな場所から逃げ出したいと思うのは当然でしょう!
体を張って男性にすがって、自分の可能性を一か八か試して、何度もトライしている姿がとても切なくて涙が出ました。
故郷と絶縁して、並々ならぬ努力を重ねて...
でもクリスティーナとして息子や孫に大切にされるお婆ちゃんになれたのなら、きっと素敵な人生だったんだろうな、と思いました。
響くヨイクと水音
酷く保守的で閉鎖的で陰鬱で濃い差別意識の空気が漂い、辛気臭い眼をした大人子供達の中で、エレ・マリャ(クリスティーナ)の眼だけは前を向き続ける強さを感じた。
辛い仕打ちを受けても決して屈しない むしろ図太いくらいの心意気を持つ彼女を応援したくなる。
ニクラスとのロマンスには心が震えた。
たぶんニクラス的には一夜の愉しみのようなものなんだろうけど、彼とのキスがサーミの縛りからの脱出を決心する一つのきっかけになったのは間違いないと思う。
その後ウプサラに出てからの居心地の悪さにはまた胸が痛むけど…
ラップランドに一度戻り母親から街に出ること、進学を実質認められたところで若き頃の回想パートは終わるけど、おばあちゃんになった現在に至るまでまた非常に苦労したんだろうことが想像できる。
名前も家族も捨てて自分の足で新しく道を作らなきゃならないのは、差別がなくても容易いことではないのに。
そして出身への差別意識は現在でも残っていて、また村の人達の閉鎖的な空気も残っていそうなことに頭が痛くなる。
「あなたの脳は文明に対応できない」という先生の言葉には衝撃を感じたし寒気がした。
賢く進学を希望する若者によくそんなこと言えるなと。絶対にあってはならない言葉だと思う。
特にあの先生から名前をもらうほど敬愛していたクリスティーナにとっては残酷すぎる。
誰が悪いとも良いとも言えないし自分をどの人物に置き換えてみてもしんどくなる内容だけど、歌われるヨイクの響きがとても美しくてそれを聴くたびに何か救われたような気分になった。
特に最後、妹の遺体にサーミ語で語りかけ エンディングでヨイクを歌うクリスティーナには涙が出てくる。
自由になるため捨てた故郷とはいえ家族や懐かしい風景に思うことはたくさんあるだろうし、罪悪感も持っているだろうと。
ヨイクを歌うたびに故郷を想う、という序盤での台詞を思い出して胸が締め付けられた。
出身や民族からくる差別って、日本や他の国でも多いんじゃないかと考えに至ってしまう。
時代が進んでも完全に無くすのは難しいのかもしれない。
もしかしたら自分も無意識に持っているものなのかもしれない。
それでもこのような映画を観て改めて気付き、問題意識を持つことは解決への一歩だと思いたい。
ヨイク
北欧の先住民族サーミに対する差別を老婦人の少女時代の出来事として1930年代スウェーデンを舞台に描いた話。
人にして人に非ずという様な社会の扱いや、優しく接している様で物珍しさからくる興味津々な視点とか悲しく不快ではあるけれど、自分が当時のスウェーデン人であったなら同じ接し方であった筈で
責めることは出来ない。
現代…といってもすこし前の設定だろうけど、いまだに残るサーミへの差別的な言動にうんざりしつつも、東京にいると信じられないけれど日本にもいまだに民族や出身地域に対する差別意識がある事実を考えてやるせなくなる。
差別について考えさせられる映画
差別されることなく自由に生きたいと思う少女の姿が上手く描かれた作品でした。
思春期の女の子であれば、そりゃあ恋愛だってしたいし、勉学も勤しみたいですよね。自分の知らない世界を沢山知りたいはずです。
差別がない誰もが対等な世界であれば、ヒロインの人生はまた違ったものになっていたかもしれない。そうと思うと何だか悲しい気持ちになりました。
差別というものについて、改めて考えさせられる映画でした。
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