「青春は自分以外に敵なしの時代であってほしい。」サーミの血 だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
青春は自分以外に敵なしの時代であってほしい。
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エレマリャは出自を捨てないままでは、当時のスウェーデン社会に受け入れられないと知って、大事なものを捨てたんですよね。
棄てたことを老いたいまも罰しているし、正当化もしているから、柔らかな気持ちで故郷と向き合えないんですよね。
悲しいです。でも、世界の片隅の方々で見られるマイノリティたちのよくある悲しみですから、人ごとではないと感じました。
自分の属する多数派の暴力性をもっと自覚しないと、エレマリャを傷つける側に回ってしまうし、逆に自分が属する少数派が多勢に立ち向かう術をもっと磨かなくてはいけない。
そういう気持ちでみました。
少数派であるサーミ人が、多数派を占めるスウェーデン人にどう扱われたかということから自分を見つめ直すという行為でした。
本当は青春時代はコントロールできない自分だけにあっぷあっぷしてパニクってるのがいいと思うんです。でもマイノリティだからそうさせてもらえない。それが一番嫌かもと思いました。
少女時代のエレマリャの先生役の人は、キングスマンでエグジーとつきあうスウェーデンの王女様やってた人ですね。
エレマリャと妹ちゃんが可愛かったです。
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