「【40年振りにスペインからアルゼンチンの田舎の故郷へ帰郷したノーベル賞作家が、最初は歓迎されるも徐々に町の人達から集り、嫉みを受ける様を描いたシニカルビターコメディ。ラストシーンの切れ味は秀逸です。】」笑う故郷 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【40年振りにスペインからアルゼンチンの田舎の故郷へ帰郷したノーベル賞作家が、最初は歓迎されるも徐々に町の人達から集り、嫉みを受ける様を描いたシニカルビターコメディ。ラストシーンの切れ味は秀逸です。】
■ノーベル文学賞を受賞した作家・ダニエル・マントバーニ(オスカル・マルティネス)は、迷いながらもスペインから40年ぶりに故郷・アルゼンチンの小さな田舎町サラスに戻り熱烈な歓迎を受ける。
心地よい驚きと喜びを味わうダニエルだったが、徐々に彼に対する町の人達の態度はエスカレートして、彼自身が制御出来なくなっていく・・。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・物語は章立てで進む。
1.招待状
2.サラス
3.イレーネ
4.エルホルベン
5.狩り
・最初はアントニオ(ダディ・ブリエバ)を始めとした古き仲間達に歓迎され、名誉市民として祝福される、ダニエル・マントバーニ。
アントニオの妻は、且つての彼のガールフレンドだったイレーネ(アンドレア・フリヘリオ)である事に、驚きつつ・・。
・だが、徐々に小さな町の住人達が、彼に望むモノが明らかになって行く。
1.知らない青年からディナーに誘われる。やんわりと断るも・・。
2.足が不自由な息子を連れた父親から、高い車椅子を所望される・・。
3.講演会で会ったヌリア(ノラ・ナバス)は、勝手に彼のホテルの部屋に入り込み、裸体になるが、彼女の正体が明らかになるシーン・・。
4.美術品の審査員になった彼は、町の有力者の品を落とす。その事に怒る有力者。
5.名誉市民として銅像が立つが、彼の振る舞い故か、赤いペンキが掛けられている。
・果ては、イレーネから”危ないから逃げて”と言われ、荷物を纏めるが迎えに来たトラックの連中から、乱暴に扱われ、果ては銃で撃たれて・・。
<で、ラストシーン。いやあ、ヤラレマシタね。見事な締めでございます。流石、ノーベル文学賞受賞者である。何処までが、本当だったのかな。怖いなあ。
今作は、40年振りにスペインからアルゼンチンの田舎の故郷へ帰郷したノーベル賞作家が、最初は歓迎されるも徐々に町の人達から集り、嫉みを受ける様を描いたシニカルビターコメディなのである。ラストも秀逸です。>