ガープの世界のレビュー・感想・評価
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When I'm Sixty-Four
オープニングで、「64歳になっても愛してくれ」と、ビートルズの歌が陽気に流れます。 主役を演じたロビン・ウィリアムズが亡くなったのが63歳だったのを残念に思いました。 「年をとったら、思い出せなくなるかもしれないから、今、思い出す。」という言葉にハッとしました。 これまで以上に意識して、やりたいことからやって、なるべく覚えておこうと思います! そして、ガープがエアアンビュランスでヘレンに「すべて覚えていてくれ」と言うのは、夫婦の素敵な愛の形(の終焉)だと思いました。 内容は、これぞダイバーシティ!といった感じで、現代にマッチしています。 題名だけ知っていた映画でしたが、劇場で観ることができて良かったです。
死ぬ前にしっかり人生を生きるのよ
・・と言っておきながら
どんだけ~!根掘り葉掘り、ガープに構い、干渉するお母さん=グレン・クローズには抱腹絶倒。
この母にしてこの子ありだなぁ。
しかし冒頭のタイトルの言葉
「死ぬ前にしっかり人生を生きるのよ」
は、だんだんわかってくる事なのだが、実は彼女が彼女自身に向けて言い聞かせていた決心だったわけだ。
タイプライターを手にしてからのガープの母の前進はもう誰も止められない。
①ホップ〜②ステップ〜③ジャンプの彼女の三段跳びは
①イングリッシュペイシェント〜
②息子ガープ〜
そして
③自分自身のための離陸なのだ。
傷病兵と息子ガープを助走の踏み切り板にして、彼女は大空へと跳躍(と)んだ。
ガープの父は戦死。
母親のグレン・クローズは撃たれ、ガープも撃たれる。
長生きする家系でも、あるいはそうでなくても、精一杯の自分を生きた家族の物語なのでしたね。
どこかラッセ・ハルストレムの作風=「サイダーハウス・ルール」に似ていると思ったら、なるほど、矢張り同じジョン・アービングの原作なのでした。
読み聞かせ文学の王道です。
人の人生というものはそのままで豊かな小説なのだと。その中身は奇抜であっても、物語の進行は実に堅実で、時系列のままに進みゆき、読者に ため息を与えてくれる。
子供の絵本や 中学生が初めて出会う文学のように「ガープの世界」は大変みずみずしい。
作家ジョン・アービングと映画監督ジョージ・ロイ・ヒルのタッグ。夢見心地で馬鹿な人生を送ってくれるこういう作家や映画監督がいてくれるから、僕たちもスクリーンの中で空を飛べるんだと思います。
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傷病兵や老人の 上に跨がるというモチーフは古今あって、
古くはメソポタミアのあの有名な「ノアの洪水譚」(原典はギルガメッシュ叙事詩)から、
日本では古事記のイザナギ・イザナミの国生み。
映画「キャタピラー」「そこのみにて光輝く」等など。
人間の性と豊穣への欲求は、ある意味おぞましくもあり、しかし古来よりとても滑稽でいて、そしてとても美しい。
お母さんのグレン・クローズは開拓者でした。
1982年の作品。ノアの箱舟の娘たちのように能動的に子種を得たこのガープの母は、その後フェミニズムの旗手としてシェルターを開設し、ヘリで国中を飛び回って大活躍をしたのでした。
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そしてフォロアー諸君、
これは余計な情報だが、と前置きして
男性は、その臨終の床において、昏睡状態で勃起をするんだそうだ。レム睡眠〜ノンレム睡眠のあれね。
生体としての最後の反応か。
おじいちゃんに泣いてすがる孫娘たちは“違和感”に飛び退いてドン引きし、家族たちに失笑されながらの我々の昇天とはね(笑)
劇中グレン・クローズの父は補聴器を振り回して怒号し、母親は卒倒した。
ま、それでもいいではないか。かまわないではないか。
人生、おもろき哉である。
T・S きりん
久しぶりに観た
たぶん3、4回目の鑑賞。U-NEXTにて。 大昔、大学の空き時間に図書館の個人ブースで観たのが最初。まだVHSでした。 Yahoo知恵袋でどなたかも質問してましたが、ジェニーの受胎に繋がる回想?シーンが確かにあったと記憶してるんですよね。でもいつのまにか無くなってます。なぜ?? 映像そのものはそんなに問題視するものではなかったと思うのですが。そしてこのカット疑惑を指摘する人は自分調べで私と知恵袋のたった2名。。。笑 狐につままれたようです。 何はともあれ面白い映画は何度も鑑賞できる、その見本のような作品です。
あの「機関銃」で有名な、大御所女優さんが、日本公開の年に、今年見た...
あの「機関銃」で有名な、大御所女優さんが、日本公開の年に、今年見た映画で印象に残っている作品はと聞かれ、この作品の名前をあげました。まだ大学生だった当時からして、彼女の映画文化に関する発言力は強く、多くの若者が、この作品の名前を認識したと思います。公開が終了していれば、もうレンタルビデオが出るのを待つしかない当時、3年ほどしてから、鑑賞することができました。/ 内容は、主人公のガープが、特に出世するわけでもなく、人しれず地球を救ったりもしない、たんたんと、ひとりの男性が、青年期から中年期にかけて、人並みの人生をおくっていく姿が映し出されます。それでも、普通の人が経験するにしては、かなりハードなものもあります。 人によっては「時間を返して」となるかもしれません。それでも、いま、見直してみても、私には古臭さを感じさせない、素敵な作品です。 たとえば、いろいろあって、ひとりになって、ふと孤独を感じた時などに鑑賞するといいかも。人によりますけどね。
不思議だけど大したことないのに結構面白い
ホテルニューハンプシャと同じ作家の原作でアメリカでは大人気らしいです。 奇妙な家族が主人公で、お話に大した盛り上がりがなくて淡々と進むところはハンプシャーと同じですが、あっちはとても退屈だったのに、こっちはとても面白かった。 どこがいいのかわかりませんがおそらく監督がいいんでしょうね。万人向けとは言えないかもしれませんが、たいていの人は最後まで楽しんで観られると思います。 でもウィリアムス君の演技はちょっと鼻につく人いるかもしれない。
人生賛歌と共にウーマン・リブ運動の多面性が…
冒頭の浮遊する赤ちゃんの豊かな表情の タイトルバックには驚かされる。 鑑賞後に振り返ると 主人公の豊かで波瀾万丈の人生を 彷彿させていたかのようにも思えた。 そして極端に早い話の進捗を上手く処理した ジョージ・ロイ・ヒル監督の 手腕により、全く飽きずに鑑賞が進んだ。 初劇場公開時の記憶では、 家庭や性的好奇心を通しての人生賛歌の イメージだったが、 再鑑賞では、 ウーマン・リブ運動への攻撃は元より、 被害者に倣った自傷行為や、 活動の原因となった被害者本人からの 運動への拒絶、 また自傷行為から救いたいとの思いの 主人公への運動員からの攻撃等の 驚きの連続で、 女性に対する暴力撤廃運動等に関して、 複雑に入り組んだ多面的で難しい要素のある ことが伝わってきた。 しかし、私にとっての最大の収穫は、 今年、ウディ・アレンの「インテリア」で 再び出逢えた私のスクリーンの恋人の一人、 メアリー・ベス・ハートとの 改めての再逢だったかも知れない。 「インテリア」での彼女よりも 更に素敵だった。
ライフ
人生を生まれた時からたどっていく見事な作品です 歳を重ねつつ冒険しながら前へ進む 出来るだけ危ないことを子供にはさせぬように 親は子を守るもの、必要以上はやくないけど 痛みの分かる人になって下さい 痛みとは行動も思考も普通ではなくなってしまうから 何かを「良い」方向へ変えようとする事はとてもいい事 でもその塊が大きく違った方向へ向かってしまったら個々では歯止めが効かなくなり犠牲が伴うものです ガープ…… ロビン…… また会いに来ますよ
"人生は1本の線である。"
子供は欲しいけど結婚はしたくない母親が死にかけの負傷兵にまたがって作った子供ガープの人生を描いた話。 . ついこの前女友達と結婚しなくても子供が持てるならそっちのが合理的で楽だよねって話をしてたばっかだったからすごくこのお母さんに共感してしまった(笑). . お母さんは1人でガープを育てて、自分は小説も売れて、女の人を助ける施設を作ってなんだかんだ幸せそうなんだよ。この映画、こういうお母さんの生き方を否定してない。 . 反面、ガープは結婚して一般的には普通といわれるような生活を送る。この映画のいい所はどっちの生き方も否定してないこと。さらにいえばゲイの人なんかも出てきて、古い映画だけど多様性重視してて良かった。 . 人の価値観を押し付けられるのはすごく嫌だから、自分の物差しで人の幸せをはからないように皆がなれればいいのにね。 . あとは劇中で「人生は1本の線」って言葉があるみたいに、この映画小さな出来事がガープの人生でちょっとづつ繋がってるんだよね。そういう意味でも最初から最後までよくできた映画だったと思う。 .
ジョン・リスゴー!
ビートルズの「When I'm sixty-four」をBGMに赤ん坊が何度もジャンプするオープニング。しかしまぁ、本人もだけど、ガープの周りは変わった人間ばかり。大学に入ったら入ったで変わった性格がそのまま育った感じ。もちろん母親が一番変わった性格。レスリングコーチの娘ヘレン(ハート)に興味を持ったはいいが、幼なじみのクッシー(ジェニー・ライト)とセックスしているところを見られちゃうし・・・
ガープが作家を志すと、母ジェニーも負けじと自伝を書く。それがウーマンリブの代表格としてもてはやされベストセラーに。なぜだか大人になってからは少年時の奇行も気にならないほどになってきた。そこで登場するのがフットボール選手から性転換したジョン・リスゴー!彼(彼女)の演技は自然そのもの。大女というのが気になるだけ(笑)。
家族の絆にも危機が訪れる。妻ヘレンの浮気が原因で帰宅しようとしたガープがその浮気相手の学生の車に追突。運悪く、ヘレンが男にフェラしていたので男のペニスは食いちぎられ、ガープの次男ウォルトも死亡。長男ダンカンは片目を失う。哀しみに暮れるかと思いきや、母ジェニーが選挙運動に参加することでまた一波乱。彼女は演説中に何者かに狙われ、凶弾に倒れたのだ。女性人権運動も過熱気味。エレンというレイプされた少女の真似をして舌を自ら切る女性が出てきたのだ。ガープはその批判文を小説にしたため・・・
最後にはガープも幼なじみのプーに銃殺(ヘリで病院に向かうだけだからどうなるか不明)。何とも言えないあっけない幕切れにこの物語の本質を見失いそうだ。心理学的に興味深いシンボライズがあったり、フェミニストという概念に対する皮肉?があるかのような。
女性の生き方と共に
女性の生き方が変わっていく、
女性の立場や家族のあり方が変わっていく中で、
主人公がそれらに関わっていく上で、
助けたり、過ちをおかしながら、
生きていく姿。
父への思慕。
家族への愛。
空をとびたいという夢は、
違った意味で、叶う。
フェミニズムの子でありながら、
大きなフェミニズムの流れに巻き込まれてしまうのだ。
生きることの素晴らしさ
浜辺の大きな家、空に浮かぶ赤ん坊、昔一度見て、多分原作も読んだと思うが、ほとんど忘れていて新鮮な気持ちで鑑賞した。 後のアーヴィングの作品のモチーフが色々と出てきた。ナースのお母さんとても良かった。欲望、暴力、そして許しの映画だった。 もう一度原作を読んで見たくなった。
人生とは…と言う映画です。
むかーし見た気もしたけど改めて鑑賞したら今回は胸に刺さりました。
ガープのお母さんも素敵な人でしたね。
お葬式に出た後で、ガープに向って…
人間は皆いつか死ぬのよ
いつか私もお前も死ぬのよ
死ぬ前にシッカリ人生を生きるのよ
生きていくって素敵な冒険よ
奥さんが浮気して、ガープが何時までも怒ってて、その態度にお母さんが素敵なことを言ってました。
何時までも怒っているガープに、はっきり言うけどお前の態度は間違ってるわ。
彼女を責めても起こったことは消えないわ。
お前は2人の傷口に塩をすりこんでいるのよ。
自分で傷を治すのよ。
クマの仮装が最高ですよ、来年のハロウィーンの参考に是非
途中までは最高だった。 オープニングから最高で、ビートルズの曲の日本語訳を字幕で読みながら、平凡だけど素晴らしい歌詞だなと、洋楽の歌詞を読むのって楽しいなと考えていた。 まずガープの出生が面白いし、ガープの空想の世界も面白い、ヘレンとの出会いも面白いし、幼馴染との関係や犬との関係、ハロウィーンの仮装などどれもコクがあり味わい深い。けれどヘレンが不倫するシーンくらいからじわじわ暗いトーンが陰ってきて、最後までそのトーンを払拭できずに終わる。 もっともっと幸せになってほしかった、登場人物みんなに。ジョン・アーヴィングの映画化、サイダーハウス・ルールにはかなわないけどとっても素敵な時間だった
詰め込まれてる
2時間ちょっとの本編の中で、色んなことが起こる。 また、登場人物の成長など、時間の経過が早くて飽きはしない。 が、嫌なことばっかり起こって気分が悪くなる。最後の方なんて… とにかく全体的によくわかんない作品 でも退屈はしなかった。
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