「~「私も君も、1日の価値は一緒だよ。」~」君の膵臓をたべたい(2017) 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
~「私も君も、1日の価値は一緒だよ。」~
【賛否両論チェック】
賛:高校生だった主人公と、不治の病でありながらも明るいヒロインとの心温まる純愛と、だからこそ光る命の儚さに、思わず感動させられる。12年後に明らかになる真実もステキ。
否:やや小説チックなセリフの言い回しや、現実味の薄いストーリーには、好き嫌いが分かれそうなところ。
他人に関心を持てずにいつも独りだった主人公と、そんな彼が出逢った、余命わずかであるにも関わらず、底抜けの明るさを持つヒロイン。
物語の前半は、2人のどこか不思議で、それでいて思わず微笑んでしまうようなステキな恋物語が、甘酸っぱさ満点で描かれていきます。しかし後半は一転、思いもよらないやりきれなさが押し寄せると同時に、人生の儚さや尊さを改めて痛感させられます。
そして本作を際立たせているのが、主人公達の“12年後”のもう1つのストーリー。ひょんなことからヒロインの面影に再会した主人公が、最後に気づかされる彼女の“本当の想い”に、観ていて胸が熱くなります。
気になるラブシーンなんかもほとんどありませんので、デート向けの感動作といえそうです。
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