劇場公開日 2017年5月19日

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「宇宙人到来による世界の危機と破滅を静かに描く。 見終わった後の余韻が深い。」メッセージ Ravenclawさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0宇宙人到来による世界の危機と破滅を静かに描く。 見終わった後の余韻が深い。

2017年9月2日
PCから投稿

興奮

知的

ネットで視聴(英語字幕)

原題が「Arrival」なのに、邦題が「メッセージ」となっているのがおもしろい。

原題のArrivalには、「到着」という意味のほかに、「出現、出生」という意味もある。映画を観た人なら、なるほどと思うだろうが、日本語でそのニュアンスを伝えのは難しい。

邦題を考えた人は、そのあたりも考慮して、かなり工夫してつけたように思える。

イアンを演じるジェレミー・レナーは、アベンジャーズのホーク・アイの人。
そのイメージが強すぎて、数学者に見えなくて困った(笑)。

宇宙人到来による世界の危機と破滅を静かに描く。
見終わった後の余韻が深い。

考えてみれば、人の死や別離は、誰にでも訪れる確定した未来である。
われわれはよく考えないまま、それは霧の中にある未確定の事柄のように思っている。
彼女の選択と決断は、彼女一人だけに訪れた事態のように思えるけれども、じつはわれわれ一人一人も、自分の死という確定した未来の前で、日々刻々、同様の決断を迫られているのではないだろうか。

Ravenclaw