劇場公開日 2017年5月19日

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「見事な作品」メッセージ Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0見事な作品

2017年6月13日
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鑑賞方法:映画館

今や名監督の仲間入りを果たしたドゥニ・ビルヌーヴ監督作品。邦題の「メッセージ」を考慮するとエイリアンが人類に何かを伝えに来たのかと推測出来るが、それは間違ってはいないものの、その伝え方に脱帽である。ふと思ったが、伝えた側の人間側がアホだったら無駄足に終わっていた可能性を考えてしまう。基本はエイリアンの研究がベースとなっている物語なのだが、一歩ずつの進歩がある、つまり彼らとの繋がりが強くなるに連れ、主人公に幻想のような物が現れるのである。これが後々のストーリーに生きてくるのだが、「そう来たか」という展開である。
壮大なスケールの中で緻密に描かれる描写の数々は、ドゥニ・ビルヌーヴ監督ならではの表現力なのだろう。彼はなるべくして監督になったのだろう。点と点が繋がった時に明かされる様々な事実。冒頭からのシーンで観客は、主人公は過去に何かあり、孤独な人生を送っているのではというある程度の先入観が残るが、それが見事なまでに裏切られる。感動と同時に鳥肌が立つのを覚えた。ゆっくりと進む物語だが、その中で重要なシーンが差し込まれており、全編を通して目が離せない物となっている。ラストは観客がその後のあれこれを各自想像する様な形でエンディングとなる。一人で観て考えるもよし、誰かと意見交換をするも良し、久しぶりに時間をかけて考えたい作品だ。色々な人に観て欲しい。

Mina