「天才ヴィルヌーヴ監督の大傑作‼️」メッセージ kammomenさんの映画レビュー(感想・評価)
天才ヴィルヌーヴ監督の大傑作‼️
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年間ベストワンどころか、生涯のベストテンにすら入ってくるだろう大傑作に出会ってしまった。プリズナーズでその才能に刮目したが、ボーダーラインで迷走した彼がその煌めきを遺憾なく発揮した。
まるでマクロレンズのような被写界深度の浅いキャメラが主人公の内面をきめ細かく描写する。
ピントの合う範囲がミリたんいではないかと思わせる、前ボケや後ろボケを多用した映像が美しい。全てのカットが美術品のようだ。
この先、難病で亡くなることが分かっていながら、子供を愛する事を誓うシーンは、主人公の哀しみが凝縮されていて、過去の映画的な感動や文学の感動まで呼び醒まされて素晴らしい。
こんな傑作をものにしたこの監督は、一体どこまで、どの地平まで昇華するのだろう。空恐ろしい。
ただ、この映画は難しい。芸術だから。映画を数年間、数百本、真剣に観てきた映画バカにしか理解できないかも知れない。
その意味でも、自分の「映画偏差値」が残念ながら試されてしまう作品だ。
だがしかし、これは10年に一度の大傑作だ。
自分はすっかりその魔術に酔ってしまった。
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