「見事な脚本、惹き付ける演出」メッセージ kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
見事な脚本、惹き付ける演出
超高度な科学技術を持つ地球外生命体なら、向こうからコミュニケーションをとってくるのでは?
とか、
地球外生命体はオゾマシイ姿をしていて、高度な文明があるはずなのに獣のような唸り声をあげるのが、アメリカ映画のイメージの貧困さか?
とか、思いながら観賞してたのだが、
貧困なのはこちらでした。
凹凸のないUFOはモノリスを彷彿させ、邦題がストレートなだけに崇高な物語を予感させるが、
世界の多地域に同時に出現するのは「インディペンデンス・デイ」やテレビドラマの「V」みたいで、
それが侵略者の可能性を観る側に捨てさせない。
導入部の描き方は物語にとって重要だが、終盤でその意味が最初の認識を覆すという構成が良い。
中国軍の司令官を説得できたのはともかく、その後どうやって世界を動かすことができたのかが解らないが、それは後でふと思うこと。観ていて気になるものではない。
全体的に静かなトーンがストーリーの神秘性を高めていて、派手さはないが、脚本の見事な構成を豊かなイメージで具現化している。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の次回作が「ブレードランナー」の続編というのは、期待を募らせる。
kazzさん、コメントありがとうございます。
この冒頭の娘ハンナとの映像が過去のものだと勘違いしてる人がいたりして、ちょっと残念でした。俺なんか寝た部分があったのにわかったよ!的な・・・
モノリスも地球より発達した星から来たモノだと思えば、似たような意味になるのかもしれませんよね。
宇宙人=侵略者という構図の単純なSF作品はもう流行らないのかも・・・