「メッセージ性は強い…」メッセージ ジンジャー・ベイカーさんの映画レビュー(感想・評価)
メッセージ性は強い…
昨年度アカデミー賞で多くの項目でノミネートされていた本作をやっと鑑賞。
ストーリーはある未確認物体と宇宙人を言語学者や科学者が解明していくというもの。
まず設定が素晴らしいと思った。SF映画はあまり見ないほうだが、言語とSFが絡むテーマがとても新鮮だった。その中でも、愛や世界情勢といったテーマも内包していて見ていて飽きない。
言語というものが状況を表す表現方法として、時制や概念的な部分が他言語を理解する上でネックになると実感すると同時に、その"時制"の部分に焦点を当てた脚本(原作)には驚かされた。
エイミー・アダムスの演技はいつも通り安定。発声というよりも表情による演技が卓越している。
マンチェスター・バイ・ザ・シーでも感じた、滑らかな時系列の変化。特に現在ではない時の描写は最高に良かった。
近未来有り得そうなことを描いていると同時に、現在の我々が世界で国際的に協力できないことを皮肉ってるようにも感じる。それは、今現在の我々の世界にあのような物体が降ってきたらどんな事態になるのかと煽っているようでもある。
ドゥニ・ビルヌーブ監督の他の作品も見てみたい。
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